JR線·約3分で読めます

あいの風とやま鉄道線

Ainokaze Toyama Railway Line

あいの風とやま鉄道線(あいのかぜとやまてつどうせん)は、第三セクターのあいの風とやま鉄道が運営する営業キロ100.1キロメートルの鉄道路線で、富山県を横断し、石川県河北郡津幡町の倶利伽羅駅から新潟県糸魚川市の市振駅までを結ぶ。軌間は1,067ミリメートルの狭軌で全線が複線、電化方式は交流20,000ボルト60ヘルツであり、貨物駅を含めて24駅を有する。この路線はかつて北陸本線の中央部、富山県内の区間であり、2015年3月14日に北陸新幹線が金沢まで開業したのに伴って現在の運営者へ移管された。日本海縦貫線の一部を構成しており、全線にわたりJR貨物が第二種鉄道事業者として運行している。

あいの風とやま鉄道線の路線図 · 県境: 国土数値情報(国交省)

歴史

この路線の起源は、十九世紀末に日本海沿いを北へ延びていった官設鉄道にさかのぼる。1898年11月1日、官営鉄道の北陸線が金沢駅から高岡駅まで延伸され、その距離は25マイル29チェーン(約40.82キロメートル)と記録された。翌年の1899年3月20日には高岡駅 - 富山駅間(11マイル5チェーン、約17.8キロメートル)が延伸開業して富山に達し、このとき小杉駅と富山駅が開業した。

その後、鉄道は富山県内をさらに東へと延びていった。1908年11月16日、呉羽駅 - 富山駅間の経路が変更されて富山駅が移転し、富山線が富山駅から魚津駅まで(15.8マイル、約25.43キロメートル)開業した。呉羽駅はその二週間前の1908年11月3日に開業していた。1909年6月15日には倶利伽羅信号所が倶利伽羅駅として開業し、これが現在の当線の西端の終着駅となっている。

1909年10月12日、政府は米原駅 - 魚津駅間を、敦賀駅 - 金ヶ崎駅間とあわせて正式に北陸本線と定め、富山県内の区間もこの幹線名のもとに置かれた。県境に向けた建設は続き、魚津駅 - 泊駅間(14.7マイル、約23.66キロメートル)が1910年4月16日に開業し、1912年10月15日には泊駅 - 青海駅間(14.5マイル、約23.34キロメートル)が開業して、このとき新潟県側に入ってすぐの、当線の現在の東端の終着駅である市振駅が開業した。

二十世紀の大半を通じて、当線は日本国有鉄道のもとで北陸本線の一部として運行された。交流による電化は1960年代半ばに行われ、金沢駅 - 富山操車場間が1964年8月24日に、富山操車場 - 泊駅間が1965年8月25日に、泊駅 - 市振駅(さらに糸魚川駅)間が1965年9月30日に電化された。全線の複線電化は1969年10月1日に完成した。1987年の国鉄分割民営化に伴い、当線は西日本旅客鉄道(JR西日本)に引き継がれた。

決定的な変化は北陸新幹線によってもたらされた。2015年3月14日、北陸新幹線が長野駅から金沢駅まで延伸され、同日にJR西日本は在来線としての金沢駅 - 直江津駅間(177.2キロメートル)を廃止した。このうち富山県内の倶利伽羅駅 - 市振駅間(100.1キロメートル)が新たに設立されたあいの風とやま鉄道へ移管され、路線名はあいの風とやま鉄道線に改称された一方、残る区間は他の第三セクター事業者へと引き継がれた。JR貨物は全線にわたって第二種鉄道事業者として運行を継続し、関西地方と本州北部を結ぶ貨物輸送の経路として当線を使い続けている。

新しい運営者は独自の列車もすぐに加えた。2015年3月16日、平日の朝夕に金沢駅と富山駅・泊駅との間を運行する、停車駅を絞った全車指定席の通勤向け列車「あいの風ライナー」の運転を開始し、これには通常運賃に加えて別途のライナー料金が必要となる。今日、当線は普通列車とあいの風ライナーに加え、両端から隣接する第三セクター線やJR線へと直通する列車を運行しており、これらは日本海縦貫線の多数のJR貨物の貨物列車とともに当線を走っている。

年表

  • 189811月1日:官営鉄道の北陸線が金沢駅 - 高岡駅間(約40.82km)を延伸開業。
  • 18993月20日:高岡駅 - 富山駅間(約17.8km)が延伸開業し、小杉駅・富山駅が開業。
  • 190811月16日:呉羽駅 - 富山駅間の経路が変更され富山駅が移転、富山線 富山駅 - 魚津駅間(約25.43km)が開業。呉羽駅は11月3日に開業。
  • 19096月15日:倶利伽羅信号所が倶利伽羅駅として開業(現在の当線西端の終着駅)。
  • 190910月12日:米原駅 - 魚津駅間、敦賀駅 - 金ヶ崎駅間を北陸本線とし、富山県内の区間がこの幹線名のもとに置かれる。
  • 19104月16日:魚津駅 - 泊駅間(約23.66km)が延伸開業。
  • 191210月15日:泊駅 - 青海駅間(約23.34km)が延伸開業し、当線東端の終着駅である市振駅が開業。
  • 19648月24日:金沢駅 - 富山操車場間が交流電化。
  • 19658月25日:富山操車場 - 泊駅間が交流電化。9月30日:泊駅 - 市振駅( - 糸魚川駅)間が交流電化。
  • 196910月1日:全線複線電化が完成。
  • 19874月1日:国鉄分割民営化により、当線は西日本旅客鉄道(JR西日本)に引き継がれる。
  • 20153月14日:北陸新幹線長野駅 - 金沢駅間の延伸開業に伴い、JR西日本が金沢駅 - 直江津駅間(177.2km)を廃止。倶利伽羅駅 - 市振駅間(100.1km)をあいの風とやま鉄道に移管し、路線名をあいの風とやま鉄道線に改称。JR貨物が第二種鉄道事業者として存続。
  • 20153月16日:金沢駅 - 富山駅・泊駅間で全車指定席の「あいの風ライナー」の運転を開始。

出典