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会津線

Aizu Line

会津線(会津鉄道会津線、あいづてつどうあいづせん)は、福島県を走る営業キロ57.4キロメートルの鉄道路線で、会津若松市の西若松駅を起点に、南の南会津町にある会津高原尾瀬口駅へと至る。軌間1,067ミリメートルの全線単線の路線で、第三セクターの会津鉄道が所有・運営し、最高速度は85キロメートル毎時である。電化されているのは南側の一部のみで、会津田島駅 - 会津高原尾瀬口駅間の15.4キロメートルが直流1,500ボルトで電化されており、それ以外の区間は気動車によって運行されている。会津地方の田園地帯を縫って走る路線で、茅葺き屋根の駅舎をもつ湯野上温泉駅は、そうした駅舎が日本で二つしかないことから観光客によく知られている。

南会津町会津美里町那須町昭和村柳津町西郷村10 km
会津線の路線図 · 境界: 国土数値情報(国交省)・GSI

歴史

この路線は日本国有鉄道(国鉄)の計画として始まり、会津若松と東京を結ぶ直通ルートの北側区間として1927年から1953年にかけて建設された。これに対応する南側区間は、のちに野岩鉄道会津鬼怒川線として実現することになる。最初の区間である西若松駅 - 上三寄駅(現在の芦ノ牧温泉駅)間が1927年11月1日に開業し、その距離は10.5キロメートルであった。その後、建設は数十年にわたって段階的に南へと進められた。

路線は1932年12月22日に湯野上駅(現在の湯野上温泉駅)に、1934年12月27日に会津田島駅に達した。戦時中の中断を経て、1947年12月12日には会津田島駅から荒海駅まで延伸され、1953年11月8日には荒海駅から会津滝ノ原駅までの最後の区間が開業して、国鉄会津線として全通した。1980年12月には、大川ダムの建設に道を譲るため、芦ノ牧温泉駅 - 湯野上温泉駅間の12.2キロメートルの経路変更区間が開業した。

転機となったのは南端での接続であった。1986年10月9日に路線の終点である会津滝ノ原駅が会津高原駅に改称され、同じ年に第三セクターの野岩鉄道が会津鬼怒川線を開業させて、会津線はついに東武鉄道経由で東京方面へ向かう鉄道網と結ばれた。こうした新しい連絡ができたにもかかわらず、国鉄は会津線を不採算の地方交通線と判断し、地元への移管の対象とした。

1987年4月1日の国鉄分割民営化により、路線はまず東日本旅客鉄道(JR東日本)に承継された。JR東日本による運営は短く、1987年7月16日にはJR東日本の同線における第一種鉄道事業が廃止され、地元自治体によって設立された第三セクターの会津鉄道が、西若松駅 - 会津高原駅間57.4キロメートルを引き継いだ。この移管に際しては、沿線の駅が一斉に改称され、上三寄駅は芦ノ牧温泉駅に、湯野上駅は湯野上温泉駅に、糸沢駅は七ヶ岳登山口駅に改められた。湯野上温泉駅の特徴的な茅葺き屋根の駅舎は、その年の末に完成した。

電化は1990年に行われた。1990年10月12日に会津田島駅 - 会津高原駅間が直流1,500ボルトで電化され、会津鉄道は野岩鉄道・東武鉄道との相互直通運転を開始して、同線から東京方面へ向かう直通列車への道を開いた。日本貨物鉄道(JR貨物)は1999年4月1日に同線での営業を終了した。2006年3月18日には南側の終点である会津高原駅が再び改称され、現在の名称である会津高原尾瀬口駅となった。

21世紀に入ると、会津線は観光と直通運転に力を入れていった。「AIZUマウントエクスプレス」が2002年3月23日に運行を開始し、2012年3月17日からは東武日光線へ直通して東武日光駅まで運行されるようになった。その数日後の2012年3月25日には、開放式の展望客車による観光列車「お座トロ展望列車湯めぐり号」が東武鬼怒川線の鬼怒川温泉駅まで直通運転を開始した。東武500系車両を用いる新しい特急「リバティ会津」が2017年4月21日に運行を開始し、2022年3月12日からは会津線で運行される唯一の電車となった。今日、電化された南側区間では会津高原尾瀬口駅を越えて野岩鉄道・東武・JR東日本を経由し東京まで直通する列車が運行され、非電化の北側区間では西若松駅を越えてJR東日本只見線の会津若松駅まで直通する気動車が運行されている。

年表

  • 192711月1日:国鉄が最初の区間、西若松駅 - 上三寄駅(現・芦ノ牧温泉駅)間(10.5 km)を開業。
  • 193212月22日:湯野上駅(現・湯野上温泉駅)まで延伸開業。
  • 193412月27日:会津田島駅まで延伸開業。
  • 194712月12日:会津田島駅 - 荒海駅間が延伸開業。
  • 195311月8日:荒海駅 - 会津滝ノ原駅間が延伸開業し、会津線として全通。
  • 198012月1日:大川ダム建設のため、芦ノ牧温泉駅 - 湯野上温泉駅間の経路を変更する12.2 kmの区間が開業。
  • 198610月9日:終点の会津滝ノ原駅が会津高原駅に改称。同年、第三セクターの野岩鉄道が会津鬼怒川線を開業し、東京方面と接続。
  • 19874月1日:国鉄分割民営化により、東日本旅客鉄道(JR東日本)に承継。
  • 19877月16日:JR東日本の第一種鉄道事業が廃止され、第三セクターの会津鉄道が西若松駅 - 会津高原駅間57.4 kmを承継。多数の駅が改称(上三寄→芦ノ牧温泉、湯野上→湯野上温泉 など)。
  • 198712月20日:湯野上温泉駅の茅葺き屋根の新駅舎が完成。茅葺き屋根の駅舎は日本に二つしかないものの一つ。
  • 199010月12日:会津田島駅 - 会津高原駅間が直流1,500 Vで電化され、東武鉄道・野岩鉄道との相互直通運転を開始。
  • 19994月1日:日本貨物鉄道(JR貨物)が同線での営業を終了。
  • 20023月23日:「AIZUマウントエクスプレス」が運行開始。
  • 20063月18日:南側の終点・会津高原駅が現在の会津高原尾瀬口駅に改称。
  • 20123月17日:「AIZUマウントエクスプレス」が東武日光線東武日光駅への直通運転を開始。3月25日:「お座トロ展望列車湯めぐり号」が東武鬼怒川線鬼怒川温泉駅への直通運転を開始。
  • 20174月21日:特急「リバティ会津」が運行開始。
  • 20223月12日:「リバティ会津」が会津線で運行される唯一の電車となる。

出典