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13号線副都心線

Fukutoshin Line

副都心線(ふくとしんせん)は、正式には13号線副都心線といい、東京西部の都心部から埼玉県和光市にかけてを走る、東京地下鉄(東京メトロ)の鉄道路線である。運賃計算や路線の扱いの上では小竹向原駅 - 渋谷駅間の自線区間11.9キロメートル・11駅とされるが、旅客案内上は和光市駅 - 渋谷駅間の20.2キロメートル・16駅の路線として扱われる。このうち北側の和光市駅 - 小竹向原駅間は、東京メトロ有楽町線と線路を共有し、正式には有楽町線にのみ属する区間である。軌間は1,067ミリメートルの狭軌で、直流1,500ボルト・架空電車線方式で電化されている。「副都心」の名のとおり、本路線は池袋・新宿・渋谷という東京の三大副都心を縦断し、その混雑する西側の経路においてJR山手線のバイパス的な役割を担う。東京の地下鉄で最も深い路線であり、ネットワークの中で最も新しい路線でもあって、東京メトロで初めて全線で急行運転を行う路線でもある。

東京港区中野区千代田区2 km
13号線副都心線の路線図 · 境界: 国土数値情報(国交省)・GSI

歴史

この路線は「13号線」として始まり、1972年3月1日の都市交通審議会答申第15号で示された経路である。当初の構想では、埼玉県の志木から和光市、成増、向原、池袋を経て新宿に至り、さらに渋谷・品川・羽田空港方面への延伸の可能性も検討するものとされ、和光市 - 向原間は計画中の第8号線(有楽町線)と線路を共有することとされた。この新路線は、当該経路の混雑緩和と、東京の北西部・南西部・山手線沿いの都心部とを結ぶ便利な直通運転を実現することを目的に構想された。

有楽町線が先に建設されていたため、両線が共有する北側の区間はコスト低減のため一体で建設された。小竹向原 - 池袋間は手続き上、有楽町線の複々線部として取り扱われ、用地節約のため4線並列ではなく、上段を有楽町線、下段を13号線とする上下2段のトンネル構造とされた。上段の有楽町線は1983年6月に開業し、下段の13号線構造物も池袋までが1985年8月に完成したが、その後数年間は未開業のまま置かれた。さらに1985年7月11日の運輸政策審議会答申第7号により、本路線の南側の終点が渋谷とされた。

その後、計画は大きく二つに分かれた。北側については、並行する東武東上線の改良と有楽町線への直通運転の開始によって、当初の13号線計画の一部が不要となった。池袋以西の混雑緩和のため、完成していた小竹向原 - 池袋間の下段トンネルが先行して開業し、1994年12月7日に有楽町線新線として開通した。列車はノンストップで走り、途中の千川・要町の両駅は通過とされ、終点は「新線池袋」と案内された。本路線のブラウンのラインカラーもこの時から使われている。一方、南側の池袋 - 渋谷間の免許は、1975年に和光市 - 成増間とともに申請されたものの1976年に交付が保留され、以来20年以上にわたり宙に浮いたままであった。

この膠着状態が解けたのは、政府が1998年に緊急経済対策を策定し、13号線の整備が地域経済の活性化や山手線・埼京線の混雑緩和に資するとして建設予算を確保したことによる。1998年12月17日に改めて免許を追加申請し、1999年1月25日に池袋 - 渋谷間の第1種鉄道事業免許を取得、2001年6月15日に同区間の建設工事に着手した。工事の途中、事業者であった帝都高速度交通営団(営団地下鉄)は2004年4月1日に民営化され、建設は新たに発足した東京地下鉄に引き継がれた。雑司が谷・新宿三丁目・明治神宮前を貫く3.2キロメートルの新トンネルはシールド工法と開削工法で建設され、明治神宮前 - 渋谷間には新たに開発した複合円形複線シールドが用いられた。なお、1999年5月には当初の計画に北参道駅が追加された。

2007年1月24日には路線名が発表され、社内公募の中から「明治通り線」「渋谷線」などの候補を抑えて「副都心線」が選ばれるとともに、池袋 - 渋谷間に新設する7駅の名称も発表された。全線は2008年6月14日に開業し、これは当初予定の同年3月から3か月遅れての開業であった。開業に合わせ、小竹向原 - 池袋間の有楽町線新線が副都心線に編入され、「新線池袋」の呼称は終了し、長く通過扱いだった千川・要町の両駅も営業を開始した。東武東上線および西武有楽町線を介した西武池袋線との相互直通運転も同日に始まった。開業当初の数週間は混乱が続き、小竹向原駅を核とした複雑な相互直通、8両編成と10両編成の混在、乗務員の不慣れなどにより最大30分の遅れが生じ、その影響は乗り入れ先の東武東上線や西武線にも及んだ。

本路線はやがて、首都圏でも有数の直通運転網の一翼を担うようになった。2013年3月16日には東急東横線が渋谷駅で本路線と接続し、以後ほとんどの列車が東横線および横浜高速鉄道みなとみらい線へ直通して横浜の元町・中華街駅まで運行されるようになった。これは東京メトロの車両が4社の線路を走る稀な例である。さらに2023年3月18日には、東急新横浜線・相鉄新横浜線の開業により相鉄線への直通運転が始まり、多くの急行列車が南は湘南台駅まで達するようになった。これらの直通運転を通じて、副都心線は今日、埼玉県西部の小川町・川越から横浜、さらには神奈川県央部に至る6社の直通運転網の要となっている。

年表

  • 19723月1日:都市交通審議会答申第15号において都市高速鉄道第13号線(志木 - 和光市 - 向原 - 池袋 - 新宿)が追加される。
  • 19759月2日:第13号線和光市 - 成増間および池袋 - 渋谷間の地方鉄道敷設免許を申請。
  • 19768月11日:第13号線和光市 - 成増間の免許を取得するも、池袋 - 渋谷間の免許の交付は保留となる。
  • 19836月24日:営団成増(現・地下鉄成増) - 池袋間が(有楽町線として)開業。共用2段トンネルの上段にあたる。
  • 19857月11日:運輸政策審議会答申第7号で志木から渋谷に至る路線として再制定。8月には13号線小竹向原 - 池袋間の構造物が完成(未開業)。
  • 19878月25日:和光市 - 営団成増(現・地下鉄成増)間が開業。
  • 199412月7日:小竹向原 - 池袋(新線池袋)間が有楽町線新線として開業。列車はノンストップで千川・要町の両駅は通過。
  • 199812月17日:政府の緊急経済対策による建設予算確保を受け、池袋 - 渋谷間の鉄道事業免許を追加申請。
  • 19991月25日:第13号線池袋 - 渋谷間の鉄道事業免許を取得。
  • 20016月15日:第13号線池袋 - 渋谷間の建設工事に着手。
  • 20021月29日:東急東横線との相互直通運転が決定。
  • 20044月1日:事業者の帝都高速度交通営団が民営化され、建設は新たに発足した東京地下鉄に継承される。
  • 20071月24日:13号線の路線名を社内公募から「副都心線」と決定し、新設7駅の正式駅名を発表。
  • 20086月14日:池袋 - 渋谷間が開業し全線開通。有楽町線新線を編入し、千川・要町が営業開始、東武東上線・西武有楽町線経由西武池袋線との相互直通運転を開始。当初予定の3月から3か月遅れての開業であった。
  • 20133月16日:ダイヤ改正により東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線との相互直通運転を開始。横浜の元町・中華街駅まで直通する。
  • 20233月18日:ダイヤ改正により、東急新横浜線を経由して相鉄新横浜線・相鉄線との相互直通運転を開始。多くの急行が湘南台駅まで達する。

出典