歴史
路線は軌間1067ミリメートルで、全線が複線かつ直流600ボルトの架空電車線方式で電化されている。路線名は、軌道沿いに伸びる商店街・花園町通りに由来する。北側の松山市駅停留場は伊予鉄道の郊外電車である高浜線・横河原線・郡中線のターミナルに隣接しており、市内電車の利用者は同社の鉄道線へ乗り換えることができる。南側の南堀端停留場は城南線と接続し、松山中心部をめぐる市内電車の環状ルートへと交通を導いている。
市街地の一区画ほどの長さしかないにもかかわらず、花園線は多様な系統が行き交う路線である。4つの番号系統が同線を走り、これにかつて路線網で活躍した蒸気機関車を模した観光列車・坊っちゃん列車が加わる。花園線を走る系統はすべて松山市駅停留場に発着しており、同停留場は路線の運行上の拠点であるとともに、伊予鉄道の市内電車と鉄道線とを結ぶ玄関口となっている。
このうち1号線と2号線は路線網の環状線で、JR松山駅前・木屋町・鉄砲町・大街道を経て松山中心部を互いに逆回りで循環している。松山市内線の環状運転は1969年12月1日に始まっており、花園線はこれらの電車がたどる循環ルートの一部を構成している。一方、3号線は松山市駅と著名な温泉地のターミナル・道後温泉とを結んでおり、この短い路線は松山有数の観光ルートのひとつにも電車を送り出している。
花園線は、第二次世界大戦直後の1947年3月25日に開業し、松山市駅と南堀端との短い区間で伊予鉄道の市内電車網を延ばした。当初からこの路線は、それ自体が独立した路線というよりも連絡路としての性格が強く、鉄道のターミナルを周囲の市内電車網に組み込み、駅前広場と中心部の環状線との間を直通系統が通れるようにする役割を担っていた。
その長い歴史の大半を通じて、2つの停留場と短い線形そのものはほとんど変わらなかったが、同線を走る系統の体系は駅へのアクセスを改善するために調整されてきた。2018年3月1日、伊予鉄道はそれまで道後温泉を発着していた6号線を、松山市駅発着に変更して花園線を経由するようにした。この変更は中心市街地の駅へのアクセス改善を目的としたもので、同社のプレスリリースで発表された。今日でも花園線は、松山の市内電車網において小さいながらも利用の多い結節点であり、伊予鉄道の鉄道線・環状の市内電車・温泉ルートを中心部のひとつの分岐点で結び続けている。
年表
- 19473月25日:花園線が開業し、松山市駅停留場と南堀端の間の短い区間で伊予鉄道の松山市内線網を延伸する。
- 196912月1日:松山市内線で環状運転が開始される。花園線は、同線を走る環状系統(1号線・2号線)がたどる循環ルートの一部を構成する。
- 20183月1日:伊予鉄道が、それまで道後温泉発着であった6号線を松山市駅発着に変更し、花園線を経由するようにする。中心市街地の駅へのアクセス改善を目的とし、同社のプレスリリースで発表された。
出典
事実確認日:2026年6月14日