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ハピラインふくい線

Hapi-Line Fukui Line

ハピラインふくい線(ハピラインふくいせん)は、福井県の敦賀駅から石川県加賀市の大聖寺駅までを結ぶ営業距離84.3キロメートルの地域鉄道で、第三セクターのハピラインふくいが運営する。軌間は1,067ミリメートルの狭軌で、全線が複線かつ電化されており、敦賀駅構内は直流1,500ボルト、敦賀駅構外の交直セクションから大聖寺駅までは交流20,000ボルト・60ヘルツで電化されている。2024年3月16日、北陸新幹線の金沢駅 - 敦賀駅間延伸開業に伴い、旧JR西日本北陸本線のうち福井県内の区間がJRの路線網から分離されて成立した。旅客輸送は新会社が担うが、当線は日本海縦貫線の貨物幹線の一部であり続けており、日本貨物鉄道(JR貨物)が第二種鉄道事業者として全線で貨物列車を運行している。

ハピラインふくい線の路線図 · 県境: 国土数値情報(国交省)

歴史

当線の起源は、1890年代に鉄道庁が敦賀から北へ建設した北陸の幹線鉄道にさかのぼる。敦賀 - 森田間の線路実測は1893年に始まり、1896年7月15日に最初の区間である北陸線の敦賀 - 福井間(当時38マイル40チェーン、約61.96キロメートル)が開業し、杉津・今庄・鯖波(現在の南条)・武生・鯖江・大土呂・福井の各駅が開設された。1897年9月20日には福井 - 小松間(約48.34キロメートル)が延伸され、現在の経路上に森田・新庄(現在の丸岡)・金津(現在の芦原温泉)・細呂木・大聖寺の各駅が開業した。1909年10月12日に国有鉄道線路名称が制定されると、米原 - 魚津間と敦賀 - 金ヶ崎間が北陸本線とされ、以後一世紀あまりにわたってこの名称が用いられた。

20世紀前半を通じて当線はさらに駅を増やす一方、山がちな敦賀の取付区間ではいくつかの災害の舞台となった。1936年1月13日には福井駅を出発した米原発上野行の列車から出火し4人が死亡、その9日後の1936年1月22日には鯖波 - 今庄間の湯尾トンネル付近で雪崩が発生し、除雪作業員51人が生き埋めとなって8人が死亡した。1948年6月28日には福井地震により福井 - 森田間の九頭竜川鉄橋が倒壊して駅舎が損壊し、線内で列車が脱線した。戦中・戦後には春江(1926年)・王子保(1927年)・湯尾(1948年)・北鯖江(1955年)が追加開業した。

もっとも大きな変化は1960年代初頭に訪れた。敦賀 - 今庄間の杉津越えの急勾配の旧線が放棄されたのである。1962年6月10日に全長13,870メートルの北陸トンネルが開通し、敦賀 - 今庄間(19.3キロメートル)に複線・交流電化の新線と南今庄駅が設けられた一方、杉津経由の旧線26.4キロメートルはその前日に廃止された。1962年3月に今庄 - 福井間に達していた交流電化は1963年4月4日に福井 - 金沢間へ延伸され、複線化の進展とあわせて1969年10月1日に北陸本線全線の複線電化が完成した。1972年11月6日には急行「きたぐに」が北陸トンネル内で出火して30人が死亡し、日本で最も死者の多い鉄道トンネル火災となった。

1987年4月1日の国鉄分割民営化により、北陸本線の米原 - 直江津間(353.9キロメートル)は西日本旅客鉄道(JR西日本)が承継し、同区間では日本貨物鉄道が第二種鉄道事業者となった。JR西日本はその後、敦賀を関西圏の直流ネットワークに結ぶため2006年9月24日に長浜 - 敦賀間を交流から直流に変更し、交直セクションを北陸トンネルの敦賀口付近へ移した。北陸新幹線の延伸が進むなか、JR西日本は2023年2月28日に新幹線並行区間である北陸本線金沢 - 敦賀間の廃止届を提出した。

新幹線延伸に備え、会社「ハピラインふくい」は2019年8月13日に設立され、本社を福井市に置き、株式は福井県、福井市・敦賀市、鉄道建設・運輸施設整備支援機構、および民間企業が保有した。北陸新幹線が敦賀に達した2024年3月16日、北陸本線の敦賀 - 大聖寺間がハピラインふくいに移管されてハピラインふくい線となった。石川県側の終点である大聖寺駅は代わってIRいしかわ鉄道が引き継ぎ、ハピラインふくいの列車はIRいしかわ鉄道線へ直通して金沢駅との間を結んでいる。新会社はJR西日本から521系電車2両編成16本を承継して増発を図り、2026年3月14日には新駅のしきぶ駅を開業させ、従来の快速に加えて区間快速の運転を開始した。

年表

  • 18967月15日:最初の区間である北陸線の敦賀 - 福井間(約61.96 km)が開業。今庄・武生・鯖江・福井などの各駅が開設される。
  • 18979月20日:福井 - 小松間(約48.34 km)が延伸開業し、森田・新庄(現・丸岡)・金津(現・芦原温泉)・細呂木・大聖寺が開業。
  • 190910月12日:国有鉄道線路名称の制定により、米原 - 魚津間および敦賀 - 金ヶ崎間が北陸本線とされる。
  • 19361月13日:米原発上野行の列車が福井駅出発後に出火し4人死亡。1月22日:湯尾トンネル付近で雪崩が発生し、除雪作業員51人が生き埋めとなり8人死亡。
  • 19486月28日:福井地震により福井 - 森田間の九頭竜川鉄橋が倒壊して駅舎が損壊し、線内で列車が脱線転覆する。
  • 19626月10日:全長13,870 mの北陸トンネルが開通し、敦賀 - 今庄間(19.3 km)に複線交流電化の新線と南今庄駅が開業。杉津経由の旧線26.4 kmは前日に廃止。
  • 19634月4日:交流電化が福井 - 金沢間に延伸される(今庄 - 福井間は1962年3月に交流電化)。
  • 196910月1日:北陸本線全線の複線電化が完成する。
  • 197211月6日:北陸トンネル内で急行「きたぐに」が出火し30人が死亡(北陸トンネル火災事故)。
  • 19874月1日:国鉄分割民営化により、北陸本線の米原 - 直江津間(353.9 km)を西日本旅客鉄道が承継し、日本貨物鉄道が第二種鉄道事業者となる。
  • 20069月24日:JR西日本が長浜 - 敦賀間を交流電化から直流電化に変更し、デッドセクションを北陸トンネル敦賀口付近へ移す。
  • 20232月28日:北陸新幹線開業に伴い、JR西日本が北陸本線金沢 - 敦賀間の廃止届を提出する。
  • 20243月16日:北陸新幹線の敦賀延伸に伴い、敦賀 - 大聖寺間がハピラインふくいに移管されてハピラインふくい線となる。大聖寺駅はIRいしかわ鉄道が引き継ぎ、金沢方面と直通運転を行う。
  • 20263月14日:しきぶ駅が開業し、従来の快速に加えて区間快速の運転を開始する。

出典