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上滝線

Toyama Chihō Railway Kamidaki Line

上滝線(かみだきせん)は、富山県富山市の南富山駅と中新川郡立山町の岩峅寺駅を結ぶ、富山地方鉄道(地鉄)が運営する営業キロ12.4キロメートルの電化鉄道路線である。軌間は1,067ミリメートルの狭軌で、全線単線、直流1,500ボルトで電化されており、起終点を含めて11駅が置かれている。独自の路線名を持つが、単独で運転されることはなく、全列車が電鉄富山駅から本線と短い不二越線を経由して南富山駅に乗り入れており、両線は「不二越・上滝線」として一体的に案内されている。

2 km
上滝線の路線図 · 境界: 国土数値情報(国交省)・GSI

歴史

現在の路線がたどる区間は、民間企業ではなく県自らの手によって開業した。事業は当初民間の発起で、1920年4月に雄山鉄道の名で堀川新‐藤橋間の鉄道敷設免許が申請され、翌月には事業者名を立山電気鉄道へ変更する申請がなされた。免許は1920年7月に下り、同年11月に着工した。しかし開業を前に事業は県に引き継がれ、1921年3月に事業者名が富山県営鉄道と改められ、同時に開業予定の堀川新駅は南富山駅と改称された。上滝線の区間は、現在の立山線岩峅寺‐千垣間とともに、一つの県営鉄道計画の一環として開業した。

路線は1921年に二段階で開業した。最初の区間である南富山‐上滝間が1921年4月25日に開業し、続く上滝‐岩峅寺間が1921年8月20日に開業した。この路線は主として貨物輸送を想定して計画されており、常願寺川上流の砂防工事、水力発電所建設、小規模な鉱山開発の需要に応じるものであった。電化はその後で、全線の電化設備が1927年5月19日に完成し、1927年6月10日に直流600ボルトで電車運転が始まった。1937年6月20日には全線の架線電圧が1,500ボルトに昇圧され、立山線の電化に揃えて直通運転が可能となった。

戦時の交通再編により、路線は現在も運営を続ける会社の手に渡った。陸上交通事業調整法により、1943年1月1日、富山地区の非政府系鉄道を統合して富山地方鉄道が発足し、旧県営鉄道は同社の立山線の一部となった。接続する不二越線は別の出自を持ち、1914年に富山軽便鉄道の富山‐笹津間として開業したのち、1941年にその事業者が富山電気鉄道と合併した。これも、1943年の統合で富山地方鉄道に組み入れられ、稲荷町‐南富山間が直流1,500ボルトで電化された。

以後20年以上にわたって、現在の路線は立山線の一部として運転され、独自の路線名を持たなかった。それが変わったのが1969年である。1960年代に入ると輸送体系が自動車へ移り、貨物営業は縮小され、会社は立山方面の路線を合理化した。1969年4月1日、南富山‐岩峅寺間が分離されて上滝線と命名され、旧五百石線の寺田‐岩峅寺間が立山線に編入された。それまで現在の上滝線を経由していた電鉄富山‐立山間の直通列車は、この日を境に寺田経由に変更された。

再編以降、上滝線は純粋な地元通勤路線としての役割に落ち着いた。1996年4月1日には不二越線とともにワンマン運転が導入され、2003年3月25日には小杉駅が開業した。2019年3月16日には全駅で駅ナンバリングが実施された。全列車が各駅停車の普通列車で、南富山駅を経由して電鉄富山‐岩峅寺間を運転し、立山線に乗り入れる列車はない。本線は不二越線と一体の路線として「不二越・上滝線」の名で運用されており、路線を強化する方策として富山軌道線との直通運転が行政主導で検討されてきた。

年表

  • 19204月26日:雄山鉄道の名で堀川新‐藤橋間の鉄道敷設免許を申請。5月には事業者名を立山電気鉄道へ変更申請。7月6日に免許を取得し、11月4日に着工。
  • 19213月9日:事業者名を富山県営鉄道に改称。3月20日に開業予定の堀川新駅を南富山駅へ改称。
  • 19214月25日:富山県営鉄道により、最初の区間である南富山‐上滝間が開業。
  • 19218月20日:上滝‐岩峅寺間が開業し、現在の区間が全通。
  • 1927電化:5月19日に全線の電化設備が完成し、6月10日に直流600Vで電車運転を開始。
  • 19376月20日:全線の架線電圧を1,500Vに昇圧し、立山線に揃える。
  • 19431月1日:陸上交通事業調整法により、地域の非政府系鉄道を統合して富山地方鉄道が発足。本線は同社の立山線の一部となる。
  • 19694月1日:路線名変更により南富山‐岩峅寺間を上滝線として分離。旧五百石線の寺田‐岩峅寺間を立山線に編入し、電鉄富山‐立山間の直通列車を寺田経由に変更。
  • 19964月1日:不二越線とともにワンマン運転を導入。
  • 20033月25日:小杉駅が開業。
  • 20193月16日:全駅で駅ナンバリングを実施。

出典