歴史
この路線は一つの事業として建設されたわけではなく、13年にわたって、国鉄の前身である鉄道省によって開業したいくつかの路線から組み上げられた。最も古い区間は作備線で、1923年8月21日に、岡山県内陸の津山周辺で津山口から津山を経て美作追分までが開業した。その後の2年で路線は北西へと伸ばされ、1924年に久世、1925年に中国勝山に達し、渓谷を新見方面へと遡っていった。
二つ目の建設の起点は新見側であった。1929年4月14日に作備西線が新見と岩山の間で開業し、両者を区別するために従来の路線は作備東線と改称された。両区間の間の未開業区間は、1930年12月11日に中国勝山―岩山間が開業してようやく結ばれ、津山を経て新見に至る再統合された路線が作備線の名を名乗った。津山の東側の接続区間、すなわち津山―東津山間は、すでに1928年に因美南線(のちの因美線)の一部として建設されていた。
一方で、路線は姫路からも内陸へと建設が進められていた。姫津線は1930年9月1日に最初の区間である姫路―余部間を開業し、1931年に東觜崎、1932年に播磨新宮、1934年3月に三日月と段階的に延伸された。1934年11月には、東津山から美作江見へ東へ向かう別の姫津西線が開業し、姫路側の従来の路線は姫津東線と改称された。姫津東線はその後1935年7月に佐用に達した。
区間最後の未開業部分、すなわち佐用―美作江見間は1936年4月8日に結ばれ、この時点で二つの姫津線区間と新しい連絡区間が再び姫津線として統合され、姫路から新見間近くまで連続した鉄道が出来上がった。路線全体が現在の姿となったのは1936年10月10日で、作備線と因美線の東津山―津山間が姫津線に編入され、姫路から新見に至る直通路線が姫新線と改称された。津山から津山口への短い支線は、のちに私鉄の中国鉄道の国有化に伴い1944年6月1日に津山線に編入され、本線から分離された。
戦後の数十年間、姫新線は地方の気動車路線としての役割に落ち着いていった。最初の準急列車である「みささ」「みまさか」は1960年10月1日に運転を開始し、のちに急行に格上げされた。一方、SL列車は1971年3月25日に姫新線から撤退した。1986年11月には列車集中制御装置(CTC)が導入された。1987年4月1日、国鉄分割民営化により路線は日本国有鉄道から新たに発足したJR西日本に承継され、同日に全線の貨物営業が廃止された。
路線の直通する優等列車は民営化後長くは続かず、1989年3月11日に急行「みささ」「みまさか」が廃止されて姫路―津山間の快速に置き換えられ、路線から定期の優等列車が消滅した。その後の投資はより輸送量の多い東側に集中した。キハ122・キハ127系気動車が2009年3月14日に姫路―上月間で営業運転を開始し、2010年3月13日に完成した高速化事業により姫路―上月間の最高速度が100キロ毎時に引き上げられた。非接触型ICカードICOCAは2016年3月26日に姫路―播磨新宮間で導入された。
路線は近年、深刻な水害によって何度か不通となっている。2009年8月には台風第9号による豪雨で盛土が流されて中央区間が分断され、約2ヶ月にわたるバス代行を経て、2009年10月5日にようやく全線で運転が再開された。2018年7月の豪雨では再び津山―新見間と上月―津山間が不通となり、その後数週間をかけて段階的に運転が再開され、最後の中国勝山―新見間が2018年8月31日に再開した。今日、姫新線は利用者は少ないものの、中国地方の中心を貫く気動車の横断路線として完全な姿を保っている。
年表
- 19238月21日:作備線が津山口から津山を経て美作追分まで開業。のちの姫新線の最初の区間となる。
- 1925作備線が津山から北西へ延伸され、1924年5月1日に久世、1925年3月15日に中国勝山に達する。
- 19283月15日:因美南線が津山から東津山を経て美作加茂まで開業。のちに姫新線に編入される津山―東津山間がこのとき建設される。
- 19294月14日:作備西線が新見―岩山間で開業。従来の路線は作備東線と改称される。
- 19309月1日:姫津線が最初の区間である姫路―余部間を開業。12月11日:中国勝山―岩山間が開業し、津山側から新見に至る路線が作備線として再統合される。
- 1934姫津線が姫路から段階的に延伸され、3月24日までに三日月に達する。11月28日:姫津西線が東津山―美作江見間で開業し、姫路側の路線は姫津東線と改称される。
- 19357月30日:姫津東線が三日月から佐用まで延伸開業。
- 19364月8日:最後の区間である佐用―美作江見間が開業し、姫津線区間が姫津線として再統合される。10月10日:作備線と因美線の東津山―津山間が編入され、姫路―新見間が姫新線と改称される。
- 19446月1日:中国鉄道の国有化により、津山―津山口間の支線(1.9km)が津山線に編入される。
- 196010月1日:路線初の準急列車として「みささ」「みまさか」が運転を開始(のちに急行に格上げ)。
- 19713月25日:姫新線からSL列車が撤退。
- 19874月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が承継。同日、全線の貨物営業が廃止される。
- 19893月11日:急行「みささ」「みまさか」が廃止され、姫路―津山間の快速に変更。路線から優等列車が消滅した。
- 20093月14日:キハ122・キハ127系気動車が姫路―上月間で営業運転を開始。8月の台風第9号の豪雨で中央区間が不通となり、10月5日に全線で運転再開。
- 20162010年3月13日:高速化事業が完成し、姫路―上月間の最高速度が100km/hに引き上げられる。2016年3月26日:姫路―播磨新宮間にICOCAが導入される。
- 20187月:豪雨により津山―新見間と上月―津山間が不通となり、段階的に運転を再開。最後の中国勝山―新見間が8月31日に再開した。
出典
事実確認日:2026年6月14日