歴史
この区間を走る鉄道は、現在の路線名よりもはるかに古い。1888年5月1日、関山駅から南へ続く官設鉄道として、田口駅(現・妙高高原駅)-長野駅間が開業し、田口駅・柏原駅・牟礼駅・豊野駅・長野駅が同日に開業した。1909年10月12日に国有鉄道線路名称が制定されると、高崎駅-新潟駅間の全体が信越線と命名され、1914年6月1日には信越本線と改称されて、その名はこの区間で一世紀以上にわたって使われることになる。
20世紀前半を通じて、路線は徐々に整備されていった。1913年10月1日に古間信号所が開業し、1922年に信号場となり、1928年12月23日に駅へと変更された。1958年1月8日には三才駅が開業した。路線とその周辺は第二次世界大戦後に近代化され、この区間を含む長野駅-直江津間が1966年8月24日に電化された。
戦後の数十年間にいくつかの駅が改称され、路線は一部複線化された。1968年10月1日に柏原駅が黒姫駅に、1969年10月1日に田口駅が妙高高原駅に改称された。複線化は二つの区間で行われ、—1973年9月28日に長野駅-北長野駅間、1980年9月17日に黒姫駅-妙高高原駅間が複線化され—中間の区間は現在も単線のまま残された。1987年4月1日の国鉄分割民営化により、この区間は東日本旅客鉄道(JR東日本)に承継され、貨物輸送については日本貨物鉄道(JR貨物)もこれを承継した。
しなの鉄道への移管は、北陸新幹線から生まれた。1998年、新幹線開業時に信越本線の長野駅-直江津駅間をJR東日本から経営分離することが決まり、同年1月14日に長野県知事が県内区間の分離に同意した。JR東日本が間に位置する篠ノ井線の篠ノ井駅-長野駅間の譲渡に応じなかったため、長野県内区間はしなの鉄道の既存路線と物理的に分断されることになり、独自の路線名が必要となった。2006年に長野県と沿線自治体による協議会が設立され、2012年4月にしなの鉄道が長野駅-妙高高原駅間の経営引き受けを決定した後、2013年3月27日、同社の取締役会は路線名を「北しなの線」と決定した。
路線は2015年3月14日、北陸新幹線の長野-金沢間延伸区間が開業した同日に、現在の路線名で開業した。経営分離された区間のうち、妙高高原駅から北の直江津駅までの新潟県内区間は、第三セクターのえちごトキめき鉄道に妙高はねうまラインとして承継され、妙高高原駅では両社の間で同一ホームの乗り換えができる。北しなの線の列車はすべて各駅に停車するワンマン運転の普通列車で、一部は長野駅より南でしなの鉄道のもう一つの路線であるしなの鉄道線まで直通する。また長野駅-豊野駅間にはJR東日本飯山線の直通列車も乗り入れている。
移管後も路線は運営環境に合わせて調整を続けている。2023年3月18日の大幅なダイヤ改正では、新型コロナウイルス感染症の影響もあって運行本数が削減され、最高速度が85キロメートル毎時に引き下げられ、これに伴って線路等級も引き下げられた。2026年3月14日には全線で交通系ICカード「Suica」が導入された。路線のキロポストは今も信越本線時代の高崎起点の値のままで、この区間が国鉄の幹線の一部だった長い歴史の名残りとなっている。
年表
- 18885月1日:官設鉄道として(関山駅 - )田口駅(現・妙高高原駅) - 長野駅間が開業。田口・柏原・牟礼・豊野・長野の各駅が同日開業。
- 190910月12日:国有鉄道線路名称の制定により高崎駅 - 新潟駅間が信越線と命名される。
- 19146月1日:信越本線に改称。
- 192812月23日:古間信号場(1913年10月1日に信号所として開業)が駅に変更。
- 19581月8日:三才駅が開業。
- 19668月24日:本区間を含む長野駅 - 直江津間が電化。
- 196810月1日:柏原駅が黒姫駅に改称。
- 196910月1日:田口駅が妙高高原駅に改称。
- 19739月28日:長野駅 - 北長野駅間が複線化。
- 19809月17日:黒姫駅 - 妙高高原駅間が複線化。中間区間は単線のままとなる。
- 19874月1日:国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道(JR東日本)に承継。日本貨物鉄道(JR貨物)も貨物輸送を承継。
- 19981月14日:長野県知事が、北陸新幹線開業時に信越本線長野駅 - 直江津駅間の県内区間をJR東日本から経営分離することに同意。
- 20124月17日:しなの鉄道が臨時株主総会で長野駅 - 妙高高原駅間の経営引き受けを決定。
- 20133月27日:しなの鉄道の取締役会が路線名を「北しなの線」と決定。
- 20153月14日:北陸新幹線の長野 - 金沢間延伸に伴い、北しなの線 長野駅 - 妙高高原駅間が開業。新潟県内区間はえちごトキめき鉄道妙高はねうまラインとなる。
- 20233月18日:ダイヤの全面見直し。運行本数を削減し、最高速度も85km/hに引き下げ、線路等級も引き下げ。
- 20263月14日:全線で交通系ICカード「Suica」を導入。
出典
事実確認日:2026年6月14日