JR線·約4分で読めます

舞鶴線

Maizuru Line

舞鶴線(まいづるせん)は、京都府綾部市の綾部駅から京都府舞鶴市の東舞鶴駅に至る、西日本旅客鉄道(JR西日本)の営業キロ26.4キロメートルの鉄道路線(地方交通線)である。全線が単線で、軌間は1,067ミリメートルの狭軌、直流1,500ボルトで電化されている。山陰本線の綾部駅と東舞鶴駅を結び、駅は全部で6駅ある。日本海軍の舞鶴鎮守府が置かれ、軍港のあった舞鶴への鉄道として建設され、東舞鶴駅から先は小浜線として敦賀方面へ続く。かつては出征者や引揚者の輸送で賑わったが、現在は舞鶴市へのビジネス利用や、丹後・若狭地方への観光路線となっている。

舞鶴市綾部市5 km
舞鶴線の路線図 · 境界: 国土数値情報(国交省)・GSI

歴史

この路線はもともと阪鶴鉄道と京都鉄道が計画していたが、日露戦争を控えて着工を急ぐ必要から、1904年に官設で福知山駅-綾部駅-新舞鶴駅(現在の東舞鶴駅)間と支線が開通し、阪鶴鉄道に貸与されて開業した。綾部駅-新舞鶴駅間は16.4マイル(約26.4キロメートル)として記録されている。(英語の文献では運営会社名を「Bantsuru Railway」と表記するものがあるが、日本語の出典では「阪鶴鉄道」とされており、本稿ではこれに従う。)英語版ウィキペディアは、同年2月に始まった日露戦争の間、軍港へ兵員や軍需品を輸送するために1904年秋に開業したと記している。

阪鶴鉄道は1907年8月1日に国有化された。1909年10月12日に国有鉄道線路名称が制定されると、神崎駅(現在の尼崎駅)-福知山駅-新舞鶴駅間などが阪鶴線の一部となった。現在の名称は1912年3月1日に由来し、このとき綾部駅-新舞鶴駅間と舞鶴海岸への短い区間が分離され、舞鶴線と改称された。1930年4月1日には営業距離の単位がマイルからメートルに改められ、綾部駅-新舞鶴駅間は26.4キロメートルとなった。

かつてはいくつかの支線がこの路線に接続していた。舞鶴駅(現在の西舞鶴駅)から舞鶴海岸への短い路線は、開業時に軍用線として設けられ、1913年から1924年まで海舞鶴駅との間で旅客営業を行った。のちに舞鶴港線と改称され、貨物支線として1985年3月14日に廃止されるまで存続した。新舞鶴駅からは、1919年7月21日に中舞鶴線が開業して中舞鶴駅まで結んだ。出征する兵士や帰還する引揚者を運んだことで知られるこの支線は、1972年11月1日に廃止された。さらに東舞鶴駅から東舞鶴港駅への貨物支線が1930年から1941年まで存在した。

路線の駅とその名称は数十年の間に変遷した。1939年6月1日に新舞鶴駅が東舞鶴駅に、1944年4月1日に舞鶴駅が西舞鶴駅に改称された。日本国有鉄道(国鉄)の発足に伴い、1949年6月1日に路線は新たな公共企業体へ移管された。戦後には2つの中間駅が設けられ、中筋信号場を格上げした真倉駅が1951年9月1日に、淵垣駅が1960年3月29日に開業した。1972年10月には、西舞鶴機関区所属の9600形蒸気機関車が、舞鶴線・宮津線を経由する山陰本線で、京都府内の国鉄線としては最後の蒸気機関車運転を行った。

1987年4月1日の国鉄分割民営化に伴い、舞鶴線はJR西日本が承継し、日本貨物鉄道(JR貨物)が梅迫駅-東舞鶴駅間の貨物営業を担うことになった。1996年には東舞鶴駅付近が高架化され、1997年に着手された電化工事を経て、1999年10月2日に綾部駅-東舞鶴駅間の全線が電化された。同日、特急「まいづる」が京都駅-東舞鶴駅間で運転を開始し、綾部駅で進行方向を逆転させる。電化後は利用者数が着実に増加したが、近年は微減傾向である。

現在の舞鶴線では、京都駅との間を結ぶ特急「まいづる」と、おおむね1時間に1本程度の普通列車が運転されており、普通列車の多くは福知山駅や綾部駅から直通し、現在は全駅に停車する。ICOCAなどのICカードは2021年3月13日から綾部駅・西舞鶴駅・東舞鶴駅で利用できるようになり、同じダイヤ改正で線内に残っていた快速列車が廃止されて、再び普通列車と特急列車のみの運行に戻った。2023年3月18日からは125系電車が線内に登場した。輸送は舞鶴市の中心駅である東舞鶴駅と西舞鶴駅に集中しており、中間駅の利用は少ない。近年の平均通過人員は1日あたり3千人前後で推移している。

年表

  • 190411月3日:官設の福知山駅-綾部駅-新舞鶴駅(現・東舞鶴駅)間と支線が開通し、阪鶴鉄道に貸与されて開業。現在の舞鶴線にあたる区間に綾部駅・梅迫駅・舞鶴駅(現・西舞鶴駅)・新舞鶴駅が開業(綾部駅-新舞鶴駅間16.4マイル≈26.4km)。
  • 19078月1日:鉄道国有法により阪鶴鉄道が国有化。
  • 190910月12日:国有鉄道線路名称の制定により、神崎駅(現・尼崎駅)-福知山駅-新舞鶴駅間などが阪鶴線になる。
  • 19123月1日:綾部駅-新舞鶴駅間(及び舞鶴海岸への区間)が阪鶴線から分離され、舞鶴線に改称。
  • 19134月10日:舞鶴海岸荷扱所が海舞鶴駅に改称され、舞鶴駅-海舞鶴駅間の旅客営業を開始。
  • 19197月21日:支線の中舞鶴線(新舞鶴駅-中舞鶴駅間2.1マイル≈3.4km)が開業し、東門駅(のちの北吸駅)・中舞鶴駅が開業。
  • 19244月12日:舞鶴駅-海舞鶴駅間の旅客営業が廃止。
  • 19396月1日:新舞鶴駅が東舞鶴駅に改称(新舞鶴港駅も東舞鶴港駅に改称)。
  • 19444月1日:舞鶴駅が西舞鶴駅に改称。
  • 19496月1日:日本国有鉄道法の施行に伴い、公共企業体である国鉄に移管。
  • 19519月1日:中筋信号場が駅に変更され、真倉駅として開業。
  • 19603月29日:淵垣駅が開業。
  • 197210月~11月:舞鶴線・宮津線経由で京都府内の国鉄線最後の蒸気機関車(9600形)が運転。11月1日に中舞鶴線(3.4km)が廃止され、北吸駅・中舞鶴駅が廃止。
  • 19853月14日:舞鶴港線(西舞鶴駅-舞鶴港駅、1.8km)が廃止され、舞鶴港駅が廃止(約80年の歴史に幕)。
  • 19874月1日:国鉄分割民営化によりJR西日本が承継し、JR貨物が梅迫駅-東舞鶴駅間の第二種鉄道事業者となる。綾部駅-梅迫駅間の貨物営業は廃止。
  • 19967月13日:東舞鶴駅付近が高架化。
  • 199910月2日:綾部駅-東舞鶴駅間が電化され、特急「まいづる」が京都駅-東舞鶴駅間で運転を開始。
  • 20213月13日:綾部駅・西舞鶴駅・東舞鶴駅でICOCAが利用可能になる。ダイヤ改正で線内の快速列車が消滅し、普通・特急のみの運行となる。
  • 20233月18日:125系電車が舞鶴線全線で運用を開始。

出典