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宮島線

Miyajima Line

宮島線(みやじません)は、広島電鉄(「広電」)が運営する営業キロ16.1キロメートルのインターアーバン(都市間電車)路線で、広島市西区の広電西広島(己斐)駅を起点に、市西部の郊外と廿日市市を経て広電宮島口駅へと西進する。軌間は1,435ミリメートルの標準軌で全線が複線、直流600ボルトの架空電車線方式で電化されている。西端の終点では、世界遺産・厳島神社のある厳島へ渡る宮島航路(宮島松大汽船・JR西日本宮島フェリー)と連絡しており、観光客の主要なアクセス路線として利用者が多い。

広島2 km
宮島線の路線図 · 境界: 国土数値情報(国交省)・GSI

歴史

広電の路線の中では珍しく、宮島線は唯一鉄道事業法が適用される鉄道線であり、ほかの路線は軌道法が適用される軌道線である。本路線は全区間で西日本旅客鉄道(JR西日本)山陽本線とほぼ並行するが、JRの1駅間に広電は2 - 4駅ある。広島駅への所要時間はJRの倍以上かかるものの運賃は安く、2025年9月時点でJRが420円であるのに対し広電は240円であり、また市内線へ乗り入れることで広島市の中心市街地である紙屋町・八丁堀へ乗り換えなしでアクセスできる。イギリスのライトレール交通協会は本路線をライトレールに位置づけており、トラムトレインの性格も有している。

この路線は1920年代に、のちの広電によって区間ごとに建設された。最初の区間である己斐町 - 草津町間が1922年8月22日に開業し、1924年4月には宮島線で自動閉塞式が採用され、同月の4月6日には草津町 - 廿日市町間が延伸開業した。1925年7月15日には地御前に達し、1926年7月15日にはさらに、現在の地御前 - 阿品東間にあってのちに廃止された新宮島まで延伸された。

1931年2月1日には新宮島 - 電車宮島間が開通して己斐から宮島航路までの全線が全通し、同日に新宮島駅が廃止されて阿品駅が開業し、己斐町駅を西広島駅に改称するなどいくつかの駅が改称された。その後、戦時の需要が路線を削っていった。1944年7月21日には皆実線の敷設用材を得るため電車廿日市 - 電車宮島間の下り線が撤去されて同区間は単線となり、複線運転が再開されたのは1950年7月24日のことであった。

本路線が最もよく知られる特徴である市内線との直通運転は、1958年4月1日に貸し切り運用として始まり、850型(のちの350型)によって運用された。それまで本路線は高床式の車両による鉄道線としてのみ運行されていた。1962年1月10日には広電西広島駅が現在地に移転し、広島駅前 - 広電廿日市・広電宮島間の直通運転が恒常ダイヤで開始されたが、広電宮島への乗り入れは当初日祝日に限られ、平日ダイヤでの広電宮島直通は1963年5月6日に始まった。

長年にわたり本路線は低床の路面電車タイプの車両と、線内折り返し運用に限られた高床の郊外電車タイプの車両を混用しており、各駅には直通用の低いホームと高床車用の高いホームの両方があった。宮島線専用の高床車の運行は1991年8月7日に終了し、翌日から車両は路面電車タイプに統一され、高いホームの多くはその後撤去されたが、一部は現存している。新型の路面電車タイプの連接車も登場し、「GREEN MOVER」(5000形)が1999年6月9日に運行を開始した。

沿線の郊外の変化に伴い、多くの駅が年を追って改称された。2001年11月1日には広電西広島駅が本線の己斐停留場と統合されて広電西広島(己斐)駅に改称され、阿品駅は阿品東駅に、田尻駅は広電阿品駅に、そして西端の終点である電車宮島駅は広電宮島口駅に改称された。2009年10月17日にはICカードPASPYが宮島線の全駅に導入された。直近では2022年7月2日に広電宮島口駅がフェリー乗り場により近い海側へ移設され、移設当日は朝から新駅開業まで代行バスが運行され、14時頃に新駅の供用が開始された。現在、本路線の電車の9割超は本線経由で広島駅へ直通する「2号線」として運行されている。

年表

  • 19228月22日:最初の区間である己斐町 - 草津町間が開業。
  • 19244月:宮島線で自動閉塞式が採用される。4月6日に草津町 - 廿日市町間が延伸開業。
  • 19257月15日:廿日市町 - 地御前間が延伸開業。
  • 19267月15日:地御前 - 新宮島(現在の地御前 - 阿品東間にあり、のちに廃止)間が延伸開業。
  • 19312月1日:新宮島 - 電車宮島間が開通して全通。新宮島駅廃止、阿品駅開業、己斐町駅を西広島駅に改称。
  • 19447月21日:皆実線敷設のため電車廿日市 - 電車宮島間の下り線を撤去し、同区間が単線となる。
  • 19507月24日:電車廿日市 - 電車宮島間の複線運転を再開。
  • 19584月1日:貸し切り運用による市内線との直通運転が開始され、850型(のちの350型)にて運用。それまでは高床車による鉄道線としてのみ運行。
  • 19621月10日:広電西広島駅が現在地に移転し、広島駅前 - 広電廿日市・広電宮島間の直通運転が恒常ダイヤで開始(広電宮島乗り入れは当初日祝日のみ)。
  • 19635月6日:平日ダイヤでの広電宮島への直通運転を開始。
  • 19918月7日:宮島線専用車(高床車)の運行終了、翌日より路面電車タイプに統一。
  • 19996月9日:「GREEN MOVER」(5000形)が運行を開始。
  • 200111月1日:広電西広島駅を本線の己斐停留場と統合し広電西広島(己斐)駅に改称。阿品駅を阿品東駅に、田尻駅を広電阿品駅に、広電宮島駅を広電宮島口駅に改称。
  • 200910月17日:宮島線全駅でICカードPASPYを導入。
  • 20227月2日:広電宮島口駅を海側に移設。当日は朝から代行バスを運行し、14時頃に新駅の供用を開始。

出典