JR線·約3分で読めます

中之島線

Keihan Nakanoshima Line

中之島線(なかのしません)は、大阪府大阪市北区の中之島駅から同市中央区の天満橋駅を結ぶ、京阪電気鉄道の鉄道路線である。全長約3.0キロメートルはすべて地下に設けられ、北区の堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島を東西に貫くように走り、終点の天満橋駅で京阪本線に接続する。軌間は1,435ミリメートルの標準軌で、直流1,500ボルト・架空電車線方式で電化されており、天満橋駅を含めて5駅を有し、2008年に開業した。

大阪北区中央区福島区此花区淀川区港区2 km
中之島線の路線図 · 境界: 国土数値情報(国交省)・GSI

歴史

本線は、京阪本線の西の終端である淀屋橋駅の混雑緩和と、地下鉄が直接カバーしていなかった中之島のオフィス街への進出を目的に計画された。列車は終着せず京阪本線と一体的に運行され、中之島線内ではすべての営業列車が各駅に停車する。正式な起点は中之島駅だが、列車運行上は天満橋駅から中之島駅へ向かう列車が下り、逆方向が上りとなっている。

中之島線の計画自体は1980年頃から、京阪本線の10両運転を可能にすることや淀屋橋駅の混雑緩和、そして片福連絡線(のちのJR東西線)やなにわ筋線への対応を目的に検討されていた。計画は2000年代初頭に具体化し、2001年3月に京阪電気鉄道が事業への着手を正式決定し、2001年7月には第三セクターとしてインフラを保有する中之島高速鉄道が設立され、京阪が運行を担うこととなった。同年9月に事業許可が申請され、2002年10月には大阪市都市計画審議会が同計画を市に答申した。

工事は2003年5月28日に大阪国際会議場で起工式が挙行されて始まった。路線は中之島の川や街路の下をすべて地下で建設されたが、天満橋駅~なにわ橋駅間のトンネルには、同区間を横切る活断層の上町断層を考慮してダクタイルセグメントが使用され、土佐堀川の下を潜る箇所には漏水対策として水密扉が設置された。2007年10月31日にトンネルが全線貫通し、2008年3月にレールが締結され、同年4月に運賃が認可されたのち、8月1日から習熟訓練運転(試運転)が開始された。

京阪中之島線は2008年10月19日、中之島駅~天満橋駅間で開業した。新設された4駅のうちなにわ橋・大江橋・中之島の3駅は地下鉄の空白地帯に建設されたため、京阪本線の淀屋橋駅・北浜駅とは異なり、Osaka Metroの駅と直接には接続していない。地下通路などで連絡するのは四つ橋線の肥後橋駅につながる渡辺橋駅のみである。本線の運転のために京阪は3000系(2代)を導入し、新たに設定された快速急行が当初は日中に30分間隔で出町柳駅まで直通運転された。

利用状況は期待を大きく下回った。開業前の需要予測で1日あたり約7万2000人とされた数値には及ばず、4駅を合わせた1日あたりの乗降人員は2万人台前半から中盤、すなわち平成20年度で約2万5600人にとどまっており、接続路線が少なく沿線に繁華街がないことがその原因とされた。京阪はダイヤ削減を重ね、まず2009年9月に最初の減便を行い、2011年5月には日中の快速急行・区間急行を取りやめ、2021年9月には日中の運転本数を1時間あたり6本から4本へ減便した。

近年の動きとしては、2021年1月にK-ATS(自動列車停止装置)の使用を開始し、2025年3月のダイヤ改正では日中の普通・区間急行の多くが4両編成に短縮されるとともに、大阪・関西万博の会期中に特急や快速急行の臨時列車が設定された。同年10月からは4両編成でワンマン運転が開始されている。京阪は中之島から西九条を経て夢洲方面への西への延伸を長く望んでおり、2004年の近畿地方交通審議会答申では中之島~西九条~新桜島のルートが示されたが、長年の検討を経て、中之島~九条の案が2025年により有力とされた。中之島駅は将来のなにわ筋線との接続駅とすることも計画されている。

年表

  • 20013月30日:京阪電気鉄道が中之島新線事業への着手を正式決定。7月10日には第三セクターのインフラ保有会社として中之島高速鉄道が設立される。
  • 20019月27日:京阪電気鉄道と中之島高速鉄道が中之島新線の事業許可を申請。
  • 200210月9日:大阪市都市計画審議会が中之島新線を市に答申。
  • 20035月28日:大阪国際会議場で起工式を挙行し、工事が始まる。
  • 200611月13日:正式路線名と駅名を発表(仮称駅名に代わる正式名称の決定)。
  • 200710月31日:トンネルが全線貫通する。
  • 20088月1日:中之島線で習熟訓練運転(試運転)が開始される。
  • 200810月19日:中之島駅~天満橋駅間(3.0km)が開業。京阪本線と直通運転し、3000系による日中の快速急行が新設される。
  • 20099月12日:初めて中之島線を減便するダイヤ改定。ラッシュ時の一部の速達列車を淀屋橋発着に変更。
  • 20115月28日:ダイヤ改定により日中の快速急行・区間急行を廃止し、1時間あたり準急2本・普通4本の計6本となる。
  • 20133月16日:ダイヤ改定により日中の準急の大半を普通に変更し、交野線直通の「おりひめ」「ひこぼし」を廃止。
  • 20144月1日:本線に駅ナンバリングが導入される(中之島KH54~天満橋KH03)。
  • 20211月9日:K-ATS(自動列車停止装置)の使用を開始。
  • 20219月25日:京阪が日中のダイヤを15分間隔を基本とする変更を行い、中之島線の日中の列車本数が1時間あたり6本から4本へ減便される。
  • 20253月22日:ダイヤ改正により日中の普通・区間急行の多くが4両編成に減車され、大阪・関西万博の会期中に特急・快速急行の臨時列車が設定される。
  • 202510月26日:4両編成の列車でワンマン運転が開始される。

出典