歴史
運営会社は、日本の路面電車の中でも特に古い社名を持つ事業者の一つである。岡山電気軌道は1910年(明治43年)5月21日に設立され、長崎電気軌道とともに、明治時代創業の日本の鉄道会社の中で創業時から社名を一度も変更していない珍しい会社である。1912年に最初の路面電車の運行を開始し、現在は両備グループの中核企業の一つで、両備ホールディングスを筆頭株主とする。
この路線は1912年に二段階で開業した。1912年(明治45年)5月5日に岡山駅前 - 城下間の最初の区間が開業し、同年6月1日には城下 - 西大寺町間へと延伸された。現在の東端に達したのはそれから十年あまり後の1923年(大正12年)7月9日で、西大寺町 - 東山間が開業し、今日見られる3.1キロメートルの路線が全通した。
20世紀の大半を通じて、この路線は岡山の路面電車網の背骨としての役割に落ち着き、清輝橋方面へ分岐する清輝橋線と都心の線路を共用してきた。各地で日本の路面電車が戦後に廃止されていく中、岡電はそのコンパクトな路線網を維持・近代化し、東山本線は駅前と東部の郊外とを結ぶ主要な動脈であり続けた。
21世紀に入ると、この路線は近代的な低床電車の見せ場となった。岡電の従来の車両は2002年導入の9200形「MOMO」(一部低床式の軽快電車)まで2桁の形式番号であったが、2011年の3桁の「MOMO²」以降は新しい付番方式を採用した。MOMOの設計は後に、岡電の子会社である和歌山電鐵の車両にその発想と名を与えた。和歌山電鐵は猫の駅長「たま」で知られる会社であるが、たま自身は和歌山県の貴志駅に勤めたのであって、岡山の路線に在籍したことはない。新たなランドマークを反映していくつかの停留場も改称され、西川は2008年に西川緑道公園へ、東端の東山は2017年に東山・おかでんミュージアム駅へ、西大寺町は2023年に西大寺町・岡山芸術創造劇場ハレノワ前へと改められた。
この路線は近年も進化を続けている。2018年1月、岡電はイギリスの子供向けアニメ「チャギントン」とのコラボレーションを発表し、2019年3月16日からはMOMOをベースとしたチャギントン仕様の観光電車が岡山駅前 - 東山・おかでんミュージアム間で運行を開始した。2025年(令和7年)9月15日には、表町の交差点で路面電車と路線バスが衝突して電車が脱線し、2人が負傷したが、翌日に運転を再開した。今後は、2027年(令和9年)春に路線を約100メートル延伸し、岡山駅の東口広場へ電車を直接乗り入れさせる計画である。
年表
- 19105月21日:岡山電気軌道が設立される。長崎電気軌道とともに創業時から社名を一度も変えていない会社である。
- 19125月5日:東山本線の最初の区間、岡山駅前 - 城下間が開業。
- 19126月1日:城下 - 西大寺町間が開業。
- 19237月9日:西大寺町 - 東山間が開業し、現在の東端まで全通。
- 20029200形「MOMO」(一部低床式の軽快電車)が導入される。岡電で従来の付番による最後の形式となった。
- 20084月1日:西川停留場を西川緑道公園に改称。
- 2011低床電車「MOMO²」が運行を開始。この車両から岡電は3桁の形式番号を採用する。
- 20174月1日:東端の東山を東山・おかでんミュージアム駅に改称。
- 20181月12日:岡電がイギリスのアニメ「チャギントン」とのコラボ観光電車を年内に運行開始すると発表。
- 20193月16日:チャギントン仕様の観光電車が岡山駅前 - 東山・おかでんミュージアム間で運行を開始。
- 20234月27日:西大寺町を西大寺町・岡山芸術創造劇場ハレノワ前に改称。
- 20259月15日:表町の交差点で路面電車と路線バスが衝突して電車が脱線、2人が負傷。翌日運転を再開。
- 2027春(予定):岡山駅前から約100m延伸し、岡山駅東口広場へ乗り入れる予定。
出典
事実確認日:2026年6月14日