歴史
最初の区間である中村区役所駅 - 今池駅間は1989年9月10日に開業し、路線名の由来となった広い桜通の地下を、名古屋都心の既存の地下鉄網や地下街の下をくぐり抜けるように走る。既設のすべての構造物より下を通さねばならなかったため、この路線は際立って深く、最深は丸の内駅で深度24メートル、名駅や栄の大規模な地下街を潜るためほとんどの駅が20メートル近い深度にある。
桜通線は当初から高度に自動化された鉄道として構想された。1994年1月16日にATOによる自動運転が導入され、同年2月16日からはワンマン運転を開始した。長年にわたり、桜通線は名古屋市営地下鉄で唯一自動運転を採用する路線であり、こうした運転方式が他線に広がる前の、いわばネットワークの試験台となっていた。
路線は1994年3月30日に東へ延伸され、今池駅 - 野並駅間の8.6キロメートルが開業して、市の東部郊外へと路線が延びた。これにより路線の延長はおおむね倍となり、東山線と接続する今池駅は、名古屋の地下鉄網における主要な乗換地点となった。
これまでで最後の延伸は2011年3月27日に開業し、野並駅 - 徳重駅間の4.2キロメートルが供用を開始して、市の南東部にあたる緑区の郊外へと達した。この延伸に合わせて新型の6050形電車が導入され、新たな車庫も開設された。桜通線はホーム端の安全対策をいち早く取り入れた路線でもあり、可動式ホーム柵(ホームドア)は新設の鳴子北駅・相生山駅・神沢駅・徳重駅の各駅で開業と同時に使用が開始され、同年7月23日までに全駅で設置が完了した。
桜通線は2種類の車両、すなわち開業以来運用される6000形と、2011年の延伸に合わせて導入された6050形によって運行されている。ホームは8両編成に対応して造られているものの、現在の列車は5両編成である。可動式ホーム柵・自動運転・ワンマン運転の組み合わせにより、桜通線は名古屋の地下鉄網でも有数の高度に自動化された路線となっている。
年を経るなかで路線には漸進的な改良が重ねられ、特筆すべき駅の改称も一度あった。2023年1月4日、西側の起点である中村区役所駅が太閤通駅に改称されたのである。今日、桜通線は名古屋市営地下鉄の東西および南東方向の重要な軸を成し、名古屋駅周辺から都心を経て発展する緑区の住宅地までを結び、その途上で市内の他の地下鉄各線と接続している。
年表
- 19899月10日:最初の区間、中村区役所 - 今池間(6.3 km)が開業。
- 19941月16日:ATOによる自動運転が導入される。
- 19942月16日:ワンマン運転を開始。
- 19943月30日:今池 - 野並間(8.6 km)が延伸開業。
- 20113月27日:野並 - 徳重間(4.2 km)が延伸開業。6050形電車が営業運転を開始し、新たな車庫も開設。新設4駅では開業と同時に可動式ホーム柵の使用を開始。
- 20117月23日:全駅で可動式ホーム柵の設置が完了。
- 20231月4日:西側の起点である中村区役所駅が太閤通駅に改称される。
出典
事実確認日:2026年6月14日