歴史
東西方向の地下鉄の計画は1960年代にさかのぼり、当時札幌市は高速度交通機関の建設計画を策定していた。この路線は、1972年の札幌冬季オリンピックに間に合わせて第1期が開業していた南北方向の南北線に対応するものとして構想された。1971年10月4日、札幌市議会は最初の区間である琴似駅 - 白石駅間の建設を可決した。市は1973年5月12日にこの区間の地方鉄道敷設免許を取得し、1973年3月29日に起工式を行い、同年5月18日に工事に着手した。中央の区間の工事が進むなか、市議会は1975年2月24日に白石駅から新さっぽろ駅への東方への延伸を可決した。
東西線は1976年6月10日、琴似駅 - 白石駅間の9.9キロメートルで開業した。当初から、自動列車運転装置(ATO)を用いて、乗務員が乗務しつつも自動運転を行う鉄道として運行され、4両編成の6000形電車(20編成80両)が用いられた。先行する南北線と同様、この新しい路線も鉄の車輪ではなくゴムタイヤ式の車両を採用しており、これは札幌の地下鉄を特徴づけるものである。この路線は、急速に発展する札幌の西部・中央部の地区に、大通で既設の南北線と交差して都心を貫く高速の横断ルートをもたらした。
1982年3月21日、路線は白石駅から新さっぽろ駅まで7.4キロメートル東へ延伸され、東西線の東の終点と、JR千歳線との接続が生まれた。延長された区間に対応するため全編成が6両化され、6000形が増備されて、車両は24編成144両となった。琴似駅から西への延伸も計画されていたが、1987年9月1日に市はこれを凍結する決定を下した。並行するJR函館本線では近くに新駅が設けられ運転本数も増えており、需要や投資効果への懸念からこの時は計画が見送られた。同じ年の3月22日には、新たな東豊線との連絡線を建設するため、大通駅 - 西11丁目駅間が一時的に運休となり、バスによる代行輸送が行われていた。
1990年頃を境に6000形のATOによる自動運転は終了し、路線は手動運転に戻った。凍結されていた西への延伸は1990年代に再び動き出し、手稲東(仮称)に至る計画は1994年2月13日に再認可され、琴似駅 - 手稲東間の鉄道事業免許が1994年3月31日に与えられ、1995年3月16日に工事が始まった。1998年8月18日には新型の8000形電車が営業運転を開始し、1999年2月25日には琴似駅から宮の沢駅までの最後の2.8キロメートルが開業して、路線は現在の西の終点を得た。延伸後の路線に対応するため、6000形編成は8300形の中間車を組み込んで7両化された。
2002年からは老朽化した6000形が8000形へと置き換えられ始め、6000形編成に組み込まれていた8300形は新しい編成へと転用された。近代化は2000年代を通じて続き、2005年9月27日には8000形で英語放送・広告放送が始まり、2006年からはワンマン(運転士のみ)運転に対応した車両が運用に入った。6000形は2008年8月30日に最後の編成が運用を終えて8000形への置き換えが完了し、2008年9月1日にはATOによる自動運転が再開された。これは運転が中止されてからおよそ18年ぶりのことであった。
この路線の近代的な運行への最終的な移行は2009年に行われた。ICカード乗車券「SAPICA」が2009年1月30日に導入され、2008年に南郷7丁目駅で先行設置されていたホームドア(ホーム柵)が2009年3月3日までに全駅に設置され、2009年4月1日に東西線はワンマン運転に移行した。2009年7月13日からは各編成に「女性と子どもの安心車両」が設定された。2023年には1日あたり約219,400人の乗車人員を記録し、これは2019年の約99パーセントにあたり、南北線・東豊線とともに札幌の地下鉄の主要な路線となっている。
年表
- 197110月4日:札幌市議会が最初の区間、琴似駅 - 白石駅間の建設を可決。
- 19735月12日:琴似駅 - 白石駅間の地方鉄道敷設免許を取得(3月29日起工式、5月18日着工)。
- 19752月24日:市議会が白石駅 - 新さっぽろ駅間の建設を可決。
- 19766月10日:琴似駅 - 白石駅間(9.9km)が開業。4両編成の6000形が登場し、ATOによる自動運転で運行。
- 19823月21日:白石駅 - 新さっぽろ駅間(7.4km)が延伸開業。全編成が6両化され、車両は24編成144両となる。
- 19873月22日:東豊線との連絡線工事のため大通駅 - 西11丁目駅間を一時運休(バス代行)。9月1日、琴似から西への延伸計画を凍結。
- 19942月13日:凍結されていた手稲東方面への延伸が再認可される。3月31日に琴似 - 手稲東間の鉄道事業免許を取得。
- 19988月18日:新型の8000形電車が営業運転を開始。
- 19992月25日:琴似駅 - 宮の沢駅間(2.8km)が延伸開業し、路線が全通。6000形は8300形を増結して7両化される。
- 2002老朽化した6000形の8000形への置き換えが始まる。
- 20059月27日:8000形で英語放送・広告放送を開始。
- 20088月30日:6000形が運用を終了し8000形への更新が完了。9月1日、約18年ぶりにATOによる自動運転が再開。
- 20091月30日:ICカード「SAPICA」を導入。3月3日:全駅でホームドアの設置が完了。4月1日:ワンマン運転を開始。
出典
事実確認日:2026年6月15日