JR線·約3分で読めます

狭山線

Seibu Sayama Line

狭山線(さやません)は、埼玉県所沢市の西所沢駅から同市の西武球場前駅までを結ぶ、西武鉄道が運営する営業キロ4.2キロメートルの通勤線である。全線が所沢市内を走行し、西武池袋線の西所沢駅から分岐して、西武の野球場(現在のベルーナドーム)の最寄りである西武球場前駅に至る。全線単線で軌間は1,067ミリメートルの狭軌、電化方式は直流1,500ボルトで、駅は3駅しかない。駅ナンバリングの路線記号は、池袋線グループと同じ「SI」である。路線名は狭山線だが、狭山市には存在せず、名称は近くの狭山湖(さやまこ)に由来する。

さいたま小平市東村山市武蔵村山市東大和市2 km
狭山線の路線図 · 境界: 国土数値情報(国交省)・GSI

歴史

この路線はもともと西武鉄道が建設したものではなく、現在の西武鉄道の前身である武蔵野鉄道によって1929年に開業した。当初は武蔵野鉄道山口線と呼ばれ、現在の狭山線よりもやや長く、所沢市北西部の貯水池付近の駅を終点としていた。利用の少ないいくつかの支線と同様、第二次世界大戦中には不要不急線として休止となり、1950年代初頭になってようやく短縮され改称された形で再開された。

武蔵野鉄道は1929年5月1日、西所沢―村山公園間(4.8キロ)の山口線を直流1,200ボルトで開業した。その後、周辺の貯水池や公園の整備に伴って中間駅・終着駅の改称が繰り返され、1933年には上山口駅が山口貯水池駅に、村山公園駅が村山貯水池際駅に改称され、1941年にはそれぞれ上山口駅・村山駅に戻された。1944年2月28日には西所沢―村山間の全区間が戦時中の不要不急線として休止となった。

路線は戦後に復活した。1951年10月7日、西所沢―狭山湖間が再開されて狭山線と改称され、狭山湖駅が移設された。運転は電車ではなく気動車によって再開された。1952年3月21日には再電化され、今度は直流1,500ボルトで電車運転が復活した。もとの線形にあった二駅がすべてすぐに戻ったわけではなく、1954年10月10日には休止中だった下山口駅と上山口駅が廃止され、下山口駅は1976年6月4日になってようやく再開業したが、上山口駅は復活しなかった。

この路線の現在の性格は野球によって形作られた。1978年、終点付近にあった旧来の西武園球場が、埼玉西武ライオンズの本拠地となる西武ライオンズ球場(現在のベルーナドーム)として新設に近い形でリニューアルされ、狭山線は同球場へのアクセス路線として大改良された。1978年11月30日には終点そのものが移設され、1979年3月25日に狭山湖駅は西武球場前駅に改称された。プロ野球の試合や各種イベントの開催日には、この短い路線に今も多くの観客が殻到し、普段は走らない特急や、池袋線・新宿線からの臨時直通列車が観客のために設定される。

普段の狭山線は、西所沢―西武球場前間を結ぶ所要時間約6分の線内折り返し運転が中心で、乗客は西所沢駅で池袋線の列車に乗り換える。かつて線内を走っていた快速急行は、1998年3月26日のダイヤ改正で廃止された。2010年3月6日からは池袋線に直通する定期列車が設定され、日中の運転間隔が20分から15分に高頻度化されたが、2022年3月12日のダイヤ改正で日中の間隔は再び20分に戻された。

駅ナンバリングは2012年度に西武鉄道の全線で導入され、狭山線の駅は西武池袋線グループと共通の「SI」を冠して、西所沢(SI18)・下山口(SI40)・西武球場前(SI41)と番号が付された。近年では車両更新の対象ともなっており、2026年6月27日より、東急電鉄から「サステナ車両」として譲受した旧東急9000系を改造した7000系を線内運転の列車に投入し、同日からそれらの列車で車外カメラを用いたワンマン運転を開始する予定である。

年表

  • 19295月1日:武蔵野鉄道が山口線の西所沢―村山公園間(4.8km)を直流1,200Vで開業。
  • 19333月1日:上山口駅を山口貯水池駅に、村山公園駅を村山貯水池際駅に改称。
  • 19414月1日:山口貯水池駅を上山口駅に、村山貯水池際駅を村山駅に改称。
  • 19442月28日:西所沢―村山間が戦時中の不要不急線として休止。
  • 195110月7日:西所沢―狭山湖間が再開し狭山線と改称。狭山湖駅を移設し、気動車で運転を再開。
  • 19523月21日:再電化(直流1,500V)され、電車運転が復活。
  • 195410月10日:休止中だった下山口駅と上山口駅を廃止。
  • 19766月4日:下山口駅が再開業。
  • 1978終点付近の西武園球場が西武ライオンズの本拠地となる西武ライオンズ球場(現ベルーナドーム)としてリニューアルされ、アクセス路線として大改良。同年11月30日に狭山湖駅を移設。
  • 19793月25日:狭山湖駅を西武球場前駅に改称。
  • 19983月26日:ダイヤ改正でかつて運行されていた快速急行が廃止。
  • 20103月6日:池袋線に直通する定期列車を設定。日中の運転間隔が20分から15分に高頻度化。
  • 20122012年度に西武鉄道全線で駅ナンバリングを導入。狭山線の駅は「SI」を冠す(西所沢SI18・下山口SI40・西武球場前SI41)。
  • 20223月12日:ダイヤ改正で日中の運転間隔が15分から20分に戻る。
  • 20266月27日(予定):東急電鉄から譲受した旧東急9000系の「サステナ車両」7000系を線内運転に投入し、車外カメラによるワンマン運転を開始。

出典