歴史
この路線は1948年、それまで計画されていた中央線(4号線)の東西線案から分離され、神崎川から平野区へと至る独立した幹線級の路線として計画されたことに始まる。日本の鉄道では東海道新幹線、名古屋市営地下鉄名城線に次いで3番目に車内信号方式を導入した路線であり、当初から大阪市営地下鉄における自動列車運転装置(ATO)の試験路線としての役割を担った。
路線は1969年から段階的に開業した。最初の区間である野田阪神駅 - 桜川駅間(3.7キロメートル)は1969年4月16日に5号線として開業し、列車集中制御装置(CTC)と車内信号式のCS-ATCを備え、当初は2両編成で運転された。続いて東側の谷町九丁目駅 - 今里駅間(2.6キロメートル)が1969年7月25日に、今里駅 - 新深江駅間(0.9キロメートル)が1969年9月10日に開業した。直通の愛称「千日前線」は1969年12月6日に定められ、1970年3月11日には桜川駅 - 谷町九丁目駅間(2.4キロメートル)が開業して二つの区間がひとつの連続した路線に結ばれ、編成は4両に増強された。
この路線は開業当初から、自動運転の長期にわたる試験の舞台となった。車上パターン方式ATOの走行試験は1969年10月に谷町九丁目 - 新深江間で50系電車を用いて始まり、車上パターン方式ATOを使用した野田阪神 - 新深江間の営業運転は1970年10月1日に開始された。1971年12月からは今里 - 新深江間の西行線で全地上方式のATOが試験され、地上装置から走行する個々の列車へ力行・惰行・ブレーキの制御指令を送る方式で、日本語の資料によれば国内で初めての全地上式の列車制御システムであった。試験は1973年7月まで続き、ATOの営業運転は1974年7月31日に終了し、大阪市交通局の自動運転プロジェクトは1974年8月6日をもって打ち切られた。
路線は1981年12月2日、新深江駅 - 南巽駅間(3.0キロメートル)の開業によって全線が完成した。輸送量は4両編成で十分にまかなえるため、ホームはすべて8両編成分の長さで建設されたにもかかわらず、列車は4両編成で運転が続けられ、使われない部分には一部に固定柵が設けられている。
車両はその後の数十年で移り変わった。100形電車は1989年3月に撤退し、千日前線専用の初の新製車両であり同線初の冷房装置付き車両でもある25系が1991年6月30日から運用に入り、1991年8月には30系電車が投入され、1995年7月までに車両は25系に統一された。大晦日の終夜運転は1994年12月31日に始まった。
2010年代には、今度は恒久的な形で自動運転が路線に戻ってきた。2014年2月15日からはワンマン運転に向けてATOの使用が始まり、年内に可動式ホーム柵(ホームドア)が全線に設置され、その設置は2014年12月13日に野田阪神駅で完了した。ワンマン運転は2015年1月13日に開始されたが、それに先立つ準備期間には車掌が乗務したまま運転士が扉操作などすべての機器操作を行っていた。乗務員は2015年3月22日から、阿波座乗務所に代えて新設の今里乗務所へ移った。
2018年4月1日には運営者が変わった。大阪市営地下鉄の民営化により、千日前線も他の路線と同様に、大阪市交通局から新たに設立された大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)に引き継がれた。現在、千日前線は小規模ながら利用の多い横断的な地下鉄路線であり、可動式ホーム柵を備えて自動運転される25系電車によって運行され、ニュートラム南港ポートタウン線を除く大阪メトロのすべての地下鉄路線と接続している。
年表
- 1948中央線(4号線)の東西線案から分離され、神崎川から平野区に至る独立した幹線級の路線として計画される。
- 19694月16日:最初の区間、5号線 野田阪神駅 - 桜川駅間(3.7 km)が開業。CTC・CS-ATCを採用し、2両編成で運転を開始。
- 19697月25日:谷町九丁目駅 - 今里駅間(2.6 km)が開業。9月10日:今里駅 - 新深江駅間(0.9 km)が開業。
- 196910月:谷町九丁目 - 新深江間で車上パターン方式ATOの走行試験を50系電車で開始。12月6日:愛称が「千日前線」に決まる。
- 19703月11日:桜川駅 - 谷町九丁目駅間(2.4 km)が開業して両区間が結ばれ、4両編成化。10月1日:野田阪神 - 新深江間で車上パターン方式ATOを使用した営業運転を開始。
- 197112月:今里 - 新深江間の西行線で全地上方式ATOの実用化試験を開始(日本の資料によれば国内初の全地上式列車制御システム)。1973年7月まで実施。
- 19747月31日:車上パターン方式ATOの営業運転を終了。8月6日:大阪市交通局の自動運転プロジェクトが打ち切られる。
- 198112月2日:新深江駅 - 南巽駅間(3.0 km)が開業し、全線が開通(全長12.6 km)。
- 19893月:100形電車が千日前線から撤退。
- 19916月30日:千日前線専用の初の新製車両で同線初の冷房車である25系電車が運用入り。8月には30系電車も投入。
- 199412月31日:大晦日の終夜運転を開始。
- 19957月:全車が25系電車に統一される。
- 20142月15日:ワンマン運転に向けてATOの使用を開始。12月13日:野田阪神駅に可動式ホーム柵を導入し、全駅での設置が完了。
- 20151月13日:ワンマン運転を開始。3月22日:乗務員が阿波座乗務所から新設の今里乗務所へ移る。
- 20184月1日:大阪市営地下鉄の民営化により、千日前線は大阪市交通局から新設の大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)に移行する。
出典
事実確認日:2026年6月14日