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多摩湖線

Seibu Tamako Line

西武多摩湖線(せいぶたまこせん、多摩湖線)は、東京都西部の郊外を走る営業キロ9.2キロメートルの通勤鉄道路線で、私鉄の西武鉄道が運営している。軌間は1,067ミリメートルの狭軌で全線単線、国分寺市の国分寺駅を起点に小平市を経て東村山市の多摩湖駅に至り、駅数は起終点を含めて7駅、電化方式は直流1,500ボルトである。路線名は終点付近の村山貯水池を指す通称「多摩湖」に由来し、西武新宿線系統の一線として、国分寺でJR中央線と、また拝島線・新宿線を介して都心と西東京を結んでいる。

東京東村山市東大和市国分寺市立川市小金井市2 km
多摩湖線の路線図 · 境界: 国土数値情報(国交省)・GSI

歴史

この路線は西武の事業としてではなく、郊外住宅地への輸送手段として始まった。実業家堤康次郎が率いる土地開発会社の箱根土地は、1925年10月10日に当時の北多摩郡を通る鉄道の免許を取得し、1927年には完成間もない村山貯水池へ延伸する免許を得た。鉄道を建設・運営するために箱根土地は子会社多摩湖鉄道を設立し、1928年1月15日に法人が設立された。多摩湖線は1928年4月6日に最初の区間である国分寺駅 - 萩山駅間(4.4キロ)を開業し、1928年11月2日には萩山駅 - 本小平駅間の短い小平線(1.0キロ)も開業した。

その後の十数年で多摩湖鉄道は貯水池に向けて北へ路線を伸ばし、電化を進めた。1930年1月23日には萩山駅から仮設の村山貯水池駅まで3.6キロを延伸し、1930年5月7日には国分寺駅 - 村山貯水池(仮)駅間全体が直流600ボルトで電化された。1934年4月12日には国分寺 - 萩山間の蒸気動力が廃止された。1936年12月30日、最後の0.9キロの区間が村山貯水池駅まで開業して路線は現在の長さに達し、以前の仮駅は武蔵大和駅と改称されて現在地に移設され、国分寺 - 貯水池間の全通が完成した。

1940年3月12日、多摩湖鉄道は現在の西武鉄道の前身の一つである武蔵野鉄道に合併され、路線は独立した所有を離れた。合併後もこの路線は、西武の他の1,500ボルト路線とは異なり、長く当初の直流600ボルト電化のまま残されていた。1942年10月1日に八坂駅が開業し、戦後には駅名の改称が繰り返された。貯水池側の終端駅は以前狭山公園前駅と呼ばれていたが、1951年9月1日に多摩湖駅と改称された。

路線の電化は1950年代から1960年代初頭にかけて段階的に西武の標準である1,500ボルトへと引き上げられた。小平 - 萩山間は1955年3月18日に、1,500ボルトに昇圧され、萩山 - 多摩湖間は1958年9月16日に昇圧されたが、後者の際には萩山駅の配線変更と、新宿線から多摩湖への直通運転の開始を伴った。1961年9月20日に多摩湖駅が約0.4キロ移設されたのち、残る国分寺 - 萩山間が1961年9月21日に1,500ボルトに昇圧され、全線の昇圧が完了した。翌年1962年9月1日には、小平 - 萩山間が上水線(現在の西武拝島線)に編入された。

当初から萩山駅以南の区間は改変が著しく、駅の開業・廃止・移転・改称が何度も繰り返された。1939年から1953年初頭にかけては最も駅が多く、4.4キロの南側区間に8つもの駅がひしめいていた。その後の相次ぐ廃止と、1966年の一橋大学駅・小平学園駅を現在の一橋学園駅に統合したことによって駅はわずかとなり、この区間で開業当時からの駅は青梅街道駅のみが移転せずに残っている。ホームが20メートル車には短すぎた国分寺駅では、1990年6月に多摩湖線のホームが改築され、営業距離が0.1キロ短縮されて国分寺 - 萩山間に20メートルの大型車が導入された。

現在の路線は主に地域の生活路線である一方で、終点の多摩湖駅で接続する西武山口線と合わせて、西武園ゆうえんちへの来園客や西武ドームへの観客輸送も担っている。1998年8月に国分寺 - 萩山間でワンマン運転が開始され、2013年3月16日には全線に拡大され、このとき路線の急行列車が廃止された。2016年8月22日には、台風第9号により武蔵大和 - 当時の西武遊園地駅間で法面崩壊が発生して4両編成の電車が脱線したが、負傷者はなく、当該区間は運休となり、9月6日に運転を再開した。4扉車の9000系ワンマン車は2020年10月1日に営業運転を開始し、2021年3月13日には西武遊園地駅が多摩湖駅に改称され、1979年まで終端駅が名乗っていた名前が復活した。

年表

  • 192510月10日:箱根土地に対し、北多摩郡を通る鉄道(国分寺村 - 東村山村)の鉄道免許状が下付される。
  • 19281月15日:多摩湖鉄道株式会社設立。4月6日に多摩湖線国分寺 - 萩山間(4.4キロ)を、11月2日に小平線萩山 - 本小平間(1.0キロ)を開業。
  • 19301月23日:萩山 - 村山貯水池(仮)間(3.6キロ)を延伸。5月7日に国分寺 - 村山貯水池(仮)間を直流600ボルトで電化。
  • 19344月12日:国分寺 - 萩山間の蒸気動力が廃止される。
  • 193612月30日:最後の0.9キロの区間が村山貯水池駅まで開業し全通。仮駅は武蔵大和駅に改称のうえ現在位置に移設。
  • 19403月12日:多摩湖鉄道が、西武鉄道の前身である武蔵野鉄道に合併される。
  • 194210月1日:八坂駅が開業。戦後の1951年9月1日には、貯水池側の終端駅であった狭山公園前駅が多摩湖駅に改称される。
  • 19553月18日:小平 - 萩山間が1,500ボルトに昇圧。1958年9月16日には萩山 - 多摩湖間が昇圧され、萩山駅の配線変更と、新宿線から多摩湖への直通運転の開始を伴った。
  • 19619月20日:多摩湖駅が約0.4キロ移設。9月21日に国分寺 - 萩山間が1,500ボルトに昇圧し、全線の昇圧が完了。
  • 19629月1日:小平 - 萩山間が上水線(現在の西武拝島線)に編入される。
  • 19667月1日:一橋大学駅と小平学園駅を統合して現在の一橋学園駅とする。
  • 19906月24日:国分寺駅の改良により営業キロが0.1キロ短縮され、国分寺 - 萩山間に20メートル車が導入される。
  • 19988月21日:国分寺 - 萩山間でワンマン運転が開始される。
  • 20133月16日:全線でワンマン運転が開始され、路線の急行列車が廃止される。
  • 20168月22日:台風第9号により武蔵大和 - 西武遊園地間で法面崩壊が発生して4両編成が脱線(負傷者なし)。区間は運休となり9月6日に再開。
  • 202010月1日:4扉車の9000系ワンマン車が営業運転を開始。2021年3月13日には西武遊園地駅が多摩湖駅に改称され、1979年まで終端駅が名乗っていた名前が復活した。

出典