JR線·約3分で読めます

東金線

Tōgane Line

東金線(とうがねせん)は、千葉県を走る営業キロ13.8キロメートルの鉄道路線で、東日本旅客鉄道(JR東日本)が所有・運営している。全線単線の地方交通線で、大網白里市の大網駅を起点に、東金市を経て、山武市の成東駅へと至る。軌間は1,067ミリメートルの狭軌で全線が直流1,500ボルトの架空電車線方式により電化されており、最高速度は85キロメートル毎時である。駅数は5駅だが、東金線所属の駅に限ると、外房線所属の大網駅と総武本線所属の成東駅が除かれて3駅となる。

千葉2 km
東金線の路線図 · 境界: 国土数値情報(国交省)・GSI

歴史

東金へ鉄道を敷設する構想は1887年(明治20年)1月に遡り、総州鉄道の安井理民が『千葉県下鉄道敷設ノ意見』を発表して、その中で八街から東金・勝浦へ向かう支線の建設案を示した。1888年(明治21年)には房総馬車鉄道が蘇我 - 東金間の馬車鉄道を出願している。実際に路線を建設したのは、すでに現在の外房線にあたる蘇我 - 大網間を開業していた房総鉄道で、1900年(明治33年)6月30日に大網駅から東金駅までの区間を開業した。

房総鉄道は1907年(明治40年)9月1日に鉄道国有法により買収されて官設鉄道に編入された。1909年(明治42年)10月12日には国有鉄道線路名称の制定によって、この路線は正式に東金線と名づけられた。路線は1911年(明治44年)11月1日に東金駅から成東駅まで延伸されて全通し、現在の区間と、北端で総武本線に接続する形が整った。

この路線は20世紀を通じて段階的に近代化が進められた。1935年(昭和10年)7月1日には大網 - 成東間で気動車(ガソリンカー)の運転が始まった。1938年(昭和13年)3月1日には大網 - 東金間に福俵駅が新設されたが、戦時下の1941年(昭和16年)8月10日に営業を休止し、1954年(昭和29年)10月1日に営業を再開した。1965年(昭和40年)2月1日には全線にATS-S(自動列車停止装置)が導入された。この時代には別の狭軌の接続線も当線に接していた。九十九里鉄道が東金から上総片貝まで762ミリメートル軌間の路線を運行しており、1926年から1961年に廃止されるまで営業していた。

1970年代初頭には、路線最大の物理的な変化が起きた。1972年(昭和47年)、並行する外房線の電化に伴い、同線方面へのスイッチバックを解消するため、大網駅が土気方へ約0.6キロメートル移設された。ただし運賃計算に用いる営業キロの改定は行われていない。自動信号化は大網 - 東金間が1972年5月27日に、東金 - 成東間が1973年8月14日に実施され、全線の電化は1973年9月28日に完成した。列車集中制御装置(CTC)は1974年(昭和49年)3月15日に導入された。

1987年(昭和62年)4月1日の国鉄分割民営化により、東金線は東日本旅客鉄道に承継され、同時に日本貨物鉄道(JR貨物)が第二種鉄道事業者となったが、その貨物営業は1999年(平成11年)3月31日に廃止された。京葉線への直通運転は1990年(平成2年)3月10日に始まり、2001年(平成13年)11月18日からは首都圏エリアの一部としてICカード「Suica」が利用できるようになった。車両も近代化され、2010年(平成22年)3月13日に209系2000・2100番台電車が、2011年(平成23年)3月13日にE233系5000番台が運用を開始した。

現在、東金線では普通列車のみが運転されており、特急列車や快速などの優等列車は運転されていない。多くの列車は大網 - 成東間を運行するか、外房線に直通して千葉駅と結んでおり、おおむね1時間に1 - 2本の運転である。2024年(令和6年)3月16日のダイヤ改正により、京葉線へ直通していた通勤快速・快速はすべて普通列車に置き換えられ、外房線・京葉線を経由して東京駅と当線を直接結ぶ列車は1日1往復のみとなった。

年表

  • 19006月30日:房総鉄道が最初の区間である大網駅 - 東金駅間を開業。
  • 19079月1日:鉄道国有法により房総鉄道が買収され、官設鉄道に編入される。
  • 190910月12日:国有鉄道線路名称の制定により、東金線と名づけられる。
  • 191111月1日:東金駅 - 成東駅間が延伸開業し全通する。
  • 19383月1日:大網駅 - 東金駅間に福俵駅が開設される。
  • 19418月10日:福俵駅が営業を休止する。
  • 195410月1日:福俵駅が営業を再開する。
  • 1961東金から上総片貝へ通じていた九十九里鉄道の762mm軌間の接続線(1926年開業)が廃止される。
  • 19725月27日:大網駅が土気方へ約0.6km移設されスイッチバックが解消(改キロなし)。大網駅 - 東金駅間が自動信号化される。
  • 19738月14日:東金駅 - 成東駅間が自動信号化。9月28日:全線が電化される。
  • 19743月15日:全線に列車集中制御装置(CTC)が導入される。
  • 19874月1日:国鉄分割民営化により東日本旅客鉄道に承継され、同時に日本貨物鉄道(JR貨物)が第二種鉄道事業者となる。
  • 19903月10日:京葉線直通列車の運転を開始。
  • 19993月31日:JR貨物の第二種鉄道事業が廃止され、貨物営業が終了する。
  • 200111月18日:首都圏エリアの一部として、ICカード「Suica」の利用が可能となる。
  • 20243月16日:ダイヤ改正により、京葉線へ直通していた通勤快速・快速が普通列車に置き換えられ、当線は普通列車のみの運転となる。

出典