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山口線

Yamaguchi Line

山口線(やまぐちせん)は、西日本旅客鉄道(JR西日本)が運営する営業キロ93.9キロメートルの地方交通線で、山陽本線・山陽新幹線の拠点である山口県山口市の新山口駅を起点に、山口市の中心部を通って中国山地の西部を抜け、北東の島根県益田市の益田駅に至る。軌間は1,067ミリメートルの狭軌で、全線が単線かつ非電化であり、西日本の本州を横断して山陰と山陽の二つの海岸を結ぶ「陰陽連絡線」の一つに数えられる。蒸気機関車牽引の観光列車「SLやまぐち号」で知られ、沿線には湯田温泉や「山陰の小京都」と呼ばれる城下町・津和野などの観光地を控えている。

山口線の路線図 · 県境: 国土数値情報(国交省)

歴史

この路線は国鉄によって区間ごとに建設された。開業以前、小郡町と山口町の間にはすでに大日本軌道の軽便鉄道が存在していたが、国鉄線の開業に伴い、その前日の1913年2月19日限りで廃止された。最初の官設区間である小郡駅(現在の新山口駅) - 山口駅間(約7.9マイル、約12.71キロメートル)は1913年2月20日に開業し、同時に大歳駅・湯田駅(現在の湯田温泉駅)・山口駅が開業した。

その後、路線は段階的に北へと延伸された。1917年7月1日に山口駅 - 篠目駅間が開業し、続いて1918年4月28日に三谷駅まで、同年11月3日に徳佐駅まで延伸された。1922年8月5日には津和野駅に達し、この頃には路線は「津和野線」と呼ばれていた。最後の区間である津和野駅 - 石見益田駅(現在の益田駅)間(約19.3マイル、約31.06キロメートル)は1923年4月1日に開業して全通し、山陽側と山陰側を結ぶ通し経路が完成するとともに、日原駅・石見横田駅・石見益田駅が開業した。

続く数十年の間に路線は近代化され、駅名も改称された。1933年9月1日には小郡駅 - 山口駅間で気動車の運行が始まった。湯田駅は1961年3月20日に湯田温泉駅へ、石見益田駅は1966年10月1日に益田駅へとそれぞれ改称された。1973年10月1日には定期運用から蒸気機関車が引退し、無煙化された。1975年3月10日の山陽新幹線全線開通に伴い、山口線初の特急列車として「おき」の運転が始まった。

この路線は、日本における蒸気機関車復活と深く結びついている。日本国有鉄道(国鉄)は1975年12月までに蒸気機関車の運転をすべて終了していたが、地元やファンの要望を受けて、1979年8月1日に保存機の国鉄C57形1号機(C57 1)が牽引する「SLやまぐち号」の運転が始まった。この列車は息の長い観光資源となり、国鉄、のちのJR各地で蒸気機関車の復活運転が行われるきっかけになったと広く評されている。1984年2月1日には列車集中制御装置(CTC)が導入された。

1987年4月1日の国鉄分割民営化により、山口線は西日本旅客鉄道(JR西日本)に承継され、日本貨物鉄道(JR貨物)が全線の第二種鉄道事業者となった。1990年6月1日にはワンマン運転が始まった。2003年10月1日には小郡駅が新山口駅に改称され、同じダイヤ改正でJR発足後初の減便が実施された。その数日後の2003年10月6日には、天皇・皇后の島根県訪問に伴うお召し列車が当線で運転された。

2013年7月28日、山口県・島根県地方に降った豪雨により、第4・第5・第6阿武川橋梁が流失して地すべりも発生し、宮野駅 - 益田駅間が不通となるという最大の災害に見舞われた。運行と「SLやまぐち号」は段階的に再開され、2013年8月にまず地福駅まで、同年11月には津和野駅 - 益田駅間で運行が戻り、2014年8月23日に全線が復旧した。3橋の架け替え費用はJR西日本と山口県が分担して負担した。当線を発着しなくなっていた在来の貨物輸送も終了し、JR貨物の第二種鉄道事業は2014年4月1日付で廃止された。

近年も、地方路線に共通する課題に直面しながら近代化が続けられている。2017年5月22日には全線に小規模自動進路制御装置(SRC)が導入された。2018年には、並行する山陽本線が災害で一部不通となった際、山口線を経由する迂回貨物列車が一時的に運行された。2022年3月12日にはすべての普通・快速列車がワンマン運転となり、2023年4月1日にはICカード「ICOCA」が新山口駅 - 山口駅間で利用できるようになった。現在、当線は気動車で運行され、名高い「SLやまぐち号」はC57 1とD51 200が牽引し、特急「スーパーおき」は振り子式のキハ187系が山陰本線へ直通している。

年表

  • 19132月19日:小郡 - 山口間の大日本軌道の軽便鉄道が、国鉄線開業の前日に廃止される。
  • 19132月20日:山口線が小郡駅(現・新山口駅) - 山口駅間(約12.71km)で開業。大歳駅・湯田駅(現・湯田温泉駅)・山口駅が開業。
  • 19177月1日:山口駅 - 篠目駅間が延伸開業。宮野駅・仁保駅・篠目駅が開業。
  • 19184月28日・11月3日:三谷駅まで、続いて徳佐駅まで延伸開業し、地福駅・徳佐駅が開業。
  • 19228月5日:徳佐駅 - 津和野駅間が延伸開業。この頃の路線は「津和野線」と呼ばれていた。
  • 19234月1日:津和野駅 - 石見益田駅(現・益田駅)間(約31.06km)が延伸開業して全通。日原駅・石見横田駅・石見益田駅が開業。
  • 19339月1日:小郡 - 山口間で気動車の運行を開始。
  • 19613月20日:湯田駅が湯田温泉駅に改称。
  • 196610月1日:石見益田駅が益田駅に改称。
  • 197310月1日:山口線から蒸気機関車が引退し、無煙化される。
  • 19753月10日:山陽新幹線全線開通により、山口線初の特急列車として「おき」が運転開始。
  • 19798月1日:国鉄が1975年12月までに蒸気機関車運転を終了した後、C57 1牽引の「SLやまぐち号」の運転を開始。
  • 19842月1日:列車集中制御装置(CTC)が導入される。
  • 19874月1日:国鉄分割民営化により西日本旅客鉄道が承継。日本貨物鉄道が全線の第二種鉄道事業者となる。
  • 19906月1日:ワンマン運転を開始。
  • 200310月1日:小郡駅が新山口駅に改称。同改正でJR発足後初の減便。10月6日には天皇・皇后の島根訪問に伴うお召し列車を運転。
  • 20137月28日:豪雨により第4・第5・第6阿武川橋梁が流失し、宮野駅 - 益田駅間が不通に。以後2013年中に段階的に再開。
  • 20144月1日:日本貨物鉄道の第二種鉄道事業が廃止。8月23日:2013年の災害から全線が復旧し、3橋はJR西日本と山口県の分担負担で架け替えられた。
  • 20175月22日:全線に小規模自動進路制御装置(SRC)が導入される。
  • 20223月12日:すべての普通・快速列車がワンマン運転となる。
  • 20234月1日:新山口駅・湯田温泉駅・山口駅でICカード「ICOCA」が利用可能になる。

出典