歴史
1940年(昭和15年)に帝都電鉄を合併して帝都線(現・京王井の頭線)を加えた後、電力国家管理により基幹の電力部門を日本発送電へ譲渡することとなった親会社の鬼怒川水力電気は、1941年(昭和16年)3月1日に小田原急行鉄道を合併し、小田急電鉄株式会社と改称して新発足した(資本金8780万円)。しかし山東半島での鉱業進出が経営を圧迫し、利光は事業を東京横浜電鉄の五島慶太に譲渡、1942年(昭和17年)5月1日には陸上交通事業調整法の趣旨に則り京浜電気鉄道とともに東京横浜電鉄に吸収合併され、東京急行電鉄(いわゆる大東急)となった。
戦後の1948年(昭和23年)6月1日、東京急行電鉄の再編成により、京王帝都電鉄・京浜急行電鉄とともに新会社の小田急電鉄株式会社として再発足した(資本金1億円、東急から6635万1000円で事業を譲受)。この際、井の頭線は京王帝都電鉄に移管された一方、箱根登山鉄道と神奈川中央乗合自動車(現・神奈川中央交通)を東急から譲受して系列会社とし、江ノ島電鉄の株式も取得した。同年10月16日には戦後初の新宿駅 - 小田原駅間ノンストップ特急運転を開始し、1949年(昭和24年)5月に東京証券取引所に上場、1950年(昭和25年)8月1日には箱根登山鉄道鉄道線の箱根湯本駅への乗り入れを開始した。1951年(昭和26年)2月1日には本格的ロマンスカーとして1700形が就役し、1957年(昭和32年)6月22日にロマンスカー3000形「SE」が就役、翌1958年には第1回鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞した。以後、3100形「NSE」(1963年)、7000形「LSE」(1980年)、10000形「HiSE」(1987年)、20000形「RSE」(1991年)、30000形「EXE」(1996年)、50000形「VSE」(2005年)、60000形「MSE」(2008年)、70000形「GSE」(2018年)と歴代のロマンスカーが就役した。
高度経済成長期の沿線人口増加に対応して、1964年(昭和39年)2月17日に新宿駅改良工事が完成し小田急初の地上・地下2層式の駅となり、1974年(昭和49年)6月1日には多摩線新百合ヶ丘駅 - 小田急永山駅間が開業(1975年に小田急多摩センター駅、1990年3月27日に唐木田駅まで延伸)、1978年(昭和53年)3月31日には営団地下鉄(現・東京メトロ)千代田線との相互直通運転を開始した。複々線化事業は1989年(平成元年)7月20日の喜多見駅 - 和泉多摩川駅間着工から本格化し、1997年(平成9年)6月23日に同区間が完成、2013年(平成25年)3月23日には東北沢 - 世田谷代田間を含む区間が地下化され、2018年(平成30年)3月3日の代々木上原駅 - 梅ヶ丘駅間の複々線化完成をもって代々木上原 - 登戸間の複々線が完成した。
現在は小田原線・江ノ島線・多摩線の3路線120.5 km(営業キロ)・計70駅を運営し、東京メトロ千代田線(2016年3月26日からはJR東日本常磐緩行線との相互乗り入れも実施)やJR東海御殿場線、グループの小田急箱根鉄道線にも乗り入れている。2007年(平成19年)3月18日にICカード乗車券PASMOを導入し、2014年(平成26年)1月から駅ナンバリングを順次導入、2019年(令和元年)にはMaaS事業に進出してアプリ「EMot」を導入した。2021年(令和3年)4月19日には同社初の屋内常設展示施設「ロマンスカーミュージアム」が開業し、2023年(令和5年)には本社を新宿と海老名の2拠点体制とした。
年表
- 19235月1日、前身の小田原急行鉄道株式会社が創立。資本金1350万円、取締役社長に利光鶴松が就任した。
- 19274月1日、一部単線で小田原線(新宿駅 - 小田原駅間)全線を開業(当時38駅)。同年10月15日に全線複線化が完成し、急行運転を開始した。
- 19294月1日、江ノ島線が全線開業(当時の駅数は13駅)。
- 19413月1日、親会社の鬼怒川水力電気が小田原急行鉄道を合併し、小田急電鉄株式会社と改称して新発足(資本金8780万円)。
- 19425月1日、陸上交通事業調整法の趣旨に則り、京浜電気鉄道とともに東京横浜電鉄に吸収合併され、東京急行電鉄(いわゆる大東急)となった。
- 19486月1日、東京急行電鉄から分離し、京王帝都電鉄・京浜急行電鉄とともに小田急電鉄株式会社として再発足(資本金1億円)。井の頭線は京王帝都電鉄の所属となり、箱根登山鉄道と神奈川中央乗合自動車を関係会社に加えた。
- 19508月1日、箱根登山鉄道鉄道線の箱根湯本駅への乗り入れを開始した。
- 19512月1日、本格的ロマンスカーとして1700形が就役した。
- 19576月22日、ロマンスカー3000形「SE」車が就役。同年の試験走行では当時の狭軌(1,067 mm)鉄道の世界記録となる145 km/hを記録した。
- 19746月1日、多摩線新百合ヶ丘駅 - 小田急永山駅間が開業(5駅開設)。1975年に小田急多摩センター駅、1990年3月27日に唐木田駅まで延伸された。
- 19783月31日、営団地下鉄(現・東京地下鉄)千代田線との相互直通運転を開始した。
- 20183月3日、代々木上原駅 - 梅ヶ丘駅間が複々線化され、代々木上原 - 登戸間の複々線が完成。同月17日にはロマンスカー70000形「GSE」が就役した。
- 20214月19日、同社初の屋内常設展示施設「ロマンスカーミュージアム」が開業した。
出典
事実確認日:2026年6月12日