歴史
大正から昭和戦前期には合併による拡大が続いた。1912年に佐野鉄道(現・佐野線)、1913年に太田軽便鉄道(現・桐生線)を合併し、1920年7月22日には東上本線を運営していた東上鉄道と対等合併した(存続会社は東武鉄道)。1929年10月1日には日光線が全通し、日本全国に先駆けて電車による100km以上の長距離運転を実施、同月10日には臨時の日光特急の運転を開始した。1931年5月25日には浅草雷門駅(現・浅草駅)に乗り入れ、根津の支援を受けて早川徳次が開業させた東京地下鉄道(現・銀座線の前身)と接続し、同年8月11日には宇都宮線が開業した。1937年に上州鉄道(現・小泉線)を合併し、1938年8月の陸上交通事業調整法施行で北関東地域における統合主体となったのち、1943年に下野電気鉄道(現・鬼怒川線)と越生鉄道(現・越生線)、1944年に総武鉄道(現・野田線)を合併した。1941年7月に就任した2代目根津嘉一郎は1994年6月まで社長を務め、東京証券取引所上場企業の中では史上最長期間(52年12か月)の社長職となった。1945年には東京大空襲などにより浅草地区を中心とした伊勢崎線沿線と池袋地区を中心とした東上本線沿線が被災した。
戦後は1948年8月6日、連合軍専用列車の一部を開放する形で日光・鬼怒川特急「華厳」「鬼怒」(現・「けごん」「きぬ」)の運転を開始し、私鉄による特急列車運行としては近鉄特急に続いて全国で2番目となった。1949年5月には東京証券取引所市場第一部に上場し、1950年には路線総延長が東武史上最長の591.6kmを記録した。1960年10月には「デラックスロマンスカー(DRC)」と呼ばれた1720系が日光・鬼怒川特急で運行を開始し、日光観光を巡って国鉄との市場獲得競争を繰り広げた。1962年5月31日には伊勢崎線が帝都高速度交通営団(現・東京メトロ)日比谷線と相互直通運転を開始し、1974年7月2日には伊勢崎線北千住駅 - 竹ノ塚駅間が関東私鉄として初めての複々線となった。1981年3月28日には東武動物公園が開園し、1983年6月の熊谷線廃止により非電化区間が消滅した。
1986年10月9日には鬼怒川線が野岩鉄道会津鬼怒川線と相互直通運転を開始し、1987年8月25日には東上本線和光市駅 - 志木駅間の複々線化とともに有楽町線との相互直通運転を開始した。1990年6月1日には100系「スペーシア」が日光・鬼怒川特急で運行を開始した。1997年3月25日には北千住駅の大規模改良工事と草加駅 - 越谷駅間の連続立体交差化・複々線化が完成し、日本の私鉄最長の複々線区間となった。2003年3月19日には伊勢崎線が半蔵門線・東急田園都市線と相互直通運転を開始する一方、同年9月30日には日本の大手私鉄で唯一残存していた貨物営業を廃止した。2006年3月18日にはJR東日本と相互直通運転する特急「日光」「きぬがわ」「スペーシアきぬがわ」を新設した。2008年6月14日には東上本線が副都心線開業に伴い相互直通運転を開始して座席定員制ライナー列車「TJライナー」を新設し(直通網は2013年3月16日に東急東横線・みなとみらい線へ、2023年3月18日には相鉄線へ拡大)、同年7月14日には業平橋駅地平ホーム跡地で東武鉄道・東武タワースカイツリー株式会社による「東京スカイツリー」が着工、2012年5月22日には東京スカイツリータウンが開業し、同年3月17日からは浅草駅・押上駅 - 東武動物公園駅間に路線愛称名「東武スカイツリーライン」と全線全駅の駅ナンバリングを導入した。
現在の路線網は東京都・埼玉県・千葉県・栃木県・群馬県の1都4県に総営業キロ数463.3kmに及び、JRを除く日本の鉄道では関東地方で最長、全国では近畿日本鉄道(501.1km)に次ぐ第2位である(2018年時点。2005年の名古屋鉄道の一部路線廃止以降)。路線は、創業路線である伊勢崎線(東武スカイツリーライン)や日光線・野田線(東武アーバンパークライン)を主軸とした「本線」と、東上本線・越生線からなる「東上線」の2つの路線群に分けられる。特急・観光列車では2017年4月21日に500系「リバティ」、同年8月10日に鬼怒川線のSL「大樹」、2019年3月16日に東上本線の「川越特急」、2020年6月6日に伊勢崎線の「THライナー」、2023年7月15日にN100系「スペーシアX」がそれぞれ運行を開始し、2025年3月8日には野田線に80000系電車を導入した。東武鉄道は、交通・流通・物流・住宅・レジャーなど約80社からなる東武グループの中核企業であり、東京証券取引所プライム市場に上場し、日経平均株価の構成銘柄、芙蓉グループの加盟企業でもある。
年表
- 189711月1日、企業創立(登記完了)。事業継続中の日本の大手私鉄の中では最も古い。
- 18998月27日、初の路線で現在の伊勢崎線となる北千住駅 - 久喜駅間が開業。
- 1905営業不振により、根津嘉一郎(初代)を初代東武鉄道社長に迎えた。
- 19207月22日、現在の東上本線を運営していた東上鉄道と対等合併。存続会社は東武鉄道となった。
- 192910月1日、日光線が全通し、日本全国に先駆けて電車による100km以上の長距離運転を実施。10月10日には臨時で日光特急の運転を開始した。
- 19315月25日、浅草雷門駅(現・浅草駅)に乗り入れ、東京地下鉄道(銀座線の前身)と接続。8月11日には宇都宮線が開業した。
- 19488月6日、連合軍専用列車の一部を開放する形で日光・鬼怒川特急の運転を開始し、「華厳」「鬼怒」(現・「けごん」「きぬ」)と命名。私鉄による特急列車運行は近鉄特急に続いて日本全国で2番目となった。
- 19625月31日、伊勢崎線が帝都高速度交通営団(現・東京メトロ)日比谷線と相互直通運転を開始。
- 19747月2日、伊勢崎線北千住駅 - 竹ノ塚駅間が複々線化され、関東私鉄として初めての複々線となった。
- 19906月1日、100系が日光・鬼怒川特急で運行開始。「スペーシア」の愛称が与えられた。
- 20033月19日、伊勢崎線が帝都高速度交通営団半蔵門線・東京急行電鉄田園都市線と相互直通運転を開始。9月30日には日本大手私鉄で唯一残存していた貨物営業を廃止した。
- 20123月17日、伊勢崎線浅草駅・押上駅 - 東武動物公園駅間の路線愛称名「東武スカイツリーライン」の使用と全線全駅の駅ナンバリングを開始。5月22日には東京スカイツリーをはじめとした東京スカイツリータウンが開業した。
- 20174月21日、伊勢崎線・日光線・鬼怒川線・野田線特急で500系「リバティ」が運行開始。8月10日には鬼怒川線で「SL大樹」の運行を開始した。
- 20233月18日、東上本線が東京メトロ副都心線を介して東急東横線・東急新横浜線経由で相鉄線との相互直通運転を開始。7月15日にはN100系「スペーシアX」が日光・鬼怒川特急で運行開始した。
出典
事実確認日:2026年6月12日