歴史
路線の起源は、現在の行き先とは別の計画にさかのぼる。1924年(大正13年)1月20日、伝法線として大物駅 - 伝法駅間が開業し、同年に伝法駅 - 千鳥橋駅間が、1928年(昭和3年)12月28日には阪神本線と並行する尼崎駅 - 大物駅間がそれぞれ延伸開業した。これは本線の高速新線である「第二阪神線」の一部として先行開業したもので、本線の出入橋駅(廃止)から分かれて千鳥橋を経て大物・尼崎へ至る新線を建設する計画であった。しかし出入橋駅 - 千鳥橋駅間は昭和恐慌などにより建設されず、未成線となった。
その後、千鳥橋駅から難波へ延伸する計画が立てられた。第1期工事として1960年6月に千鳥橋駅 - 西九条駅間の建設が始まり、1964年(昭和39年)5月20日に西大阪線へと改称、翌5月21日に千鳥橋駅 - 西九条駅間が開業した。1965年9月には西大阪線特急の運転が始まったが、1974年12月1日に廃止された。架線電圧は1967年11月12日に600ボルトから1,500ボルトへ昇圧された。難波延伸は停滞し、1967年8月着工の第2期工事(西九条駅 - 九条駅間)は同年9月に中止され、反対運動やオイルショックの影響で長く中断した。
事業は平成に入り再開された。延伸区間の鉄道施設を保有し建設を担う第三種鉄道事業者として、2001年7月10日に西大阪高速鉄道が設立され、2003年10月7日に大阪ドームでの起工式をもって西九条駅 - 難波間の工事が再開された。2009年3月20日、西九条駅 - 大阪難波駅間が開業し、同日に路線名を阪神なんば線へ改称、近鉄の難波側終端駅は大阪難波駅へと改称された。「阪神」の語を残したのは、阪神電気鉄道が運営する路線であること、阪神間・神戸方面へ伸びる路線であることを示すためであり、相互直通運転を行う近鉄の難波線と区別する意味もあった。阪神なんば線は2009年10月14日に第8回日本鉄道賞を受賞した。
所有・運営は区間で分かれている。尼崎 - 西九条間(6.3キロメートル)は阪神電気鉄道が第一種鉄道事業者であり、西九条 - 大阪難波間(3.8キロメートル)は阪神電気鉄道が第二種鉄道事業者、西大阪高速鉄道が第三種鉄道事業者として施設を保有する。営業最高速度は106キロメートル毎時、最大編成両数は10両である。
延伸の主な土木工事は西九条 - 大阪難波間にあり、高架で大阪環状線と安治川を乗り越したのち、九条付近から大阪難波駅までは地下線となる。安治川に架かるアーチ橋は周囲に住宅や工場が密集してクレーンによる通常の架設ができなかったため、別の場所で組み立てた重さ530トンのアーチを船上で組み、大阪湾の引き潮を利用して据え付けるポンツーン工法が用いられた。西大阪線延伸の総事業費は当初1,071億円と見積もられたが、その後、西大阪高速鉄道の公式サイトには890億円と記されている。
西九条 - 大阪難波間の開業により、本線沿線から大阪市西部・南部へのバイパス路線となるとともに、近鉄難波線・奈良線との相互直通運転が実現した。これにより、大阪・難波を経由して神戸・三宮方面と奈良などの近鉄沿線を直接結ぶ、関西の広域な鉄道アクセスルートが形成された。開業時のキャッチフレーズは「神戸・難波・奈良、つながる。」であった。現在は、阪神本線の神戸三宮駅と近鉄奈良線の近鉄奈良駅との間で阪神なんば線経由の快速急行が運転されるほか、尼崎駅 - 近鉄奈良駅間で普通や準急などの直通列車が運行されている。混雑率は2020年度で73%(千鳥橋駅→西九条駅間、7時32分 - 8時32分)であった。
年表
- 192420 January: the Dempō Line opens (Daimotsu–Dempō); the Dempō–Chidoribashi section opens later the same year.
- 192828 December: the line is extended Amagasaki–Daimotsu, running parallel to the Hanshin Main Line.
- 1960June: first-stage construction of the Namba extension begins (Chidoribashi–Nishikujō).
- 196420 May: line renamed the Nishi-Osaka Line. 21 May: the Chidoribashi–Nishikujō first-stage extension opens.
- 1965September: Nishi-Osaka limited express service begins.
- 1967August: second-stage Nishikujō–Kujō work begins, suspended in September. 12 November: overhead voltage raised from 600 V to 1,500 V.
- 19741 December: Nishi-Osaka limited express service is discontinued.
- 200110 July: Nishi-Osaka Hayasoku Railway is established as the Class 3 operator to resume the Nishikujō–Namba extension.
- 20037 October: construction of the Nishikujō–Namba extension restarts with a ceremony at the Osaka Dome.
- 200920 March: the Nishikujō–Ōsaka Namba section opens; the line is renamed the Hanshin Namba Line and through-running with the Kintetsu Nara Line begins. 14 October: awarded the 8th Japan Railway Award.
出典
事実確認日:2026年6月3日
ギャラリー 3枚
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