鉄道路線·約3分で読めます

南海空港線

Nankai Airport Line

空港線(くうこうせん)は、大阪府泉佐野市の泉佐野駅から、同府泉南郡田尻町の関西空港駅までを結ぶ南海電気鉄道(南海)の鉄道路線である。泉佐野駅で南海本線から分岐し、難波駅から空港アクセス列車が直通している。駅ナンバリングの路線記号はNK、ラインカラーは紫。全長8.8キロメートルで、大阪湾の泉州沖の人工島に建設された関西国際空港へのアクセス路線の一つである。

神戸2 km
南海空港線の路線図 · 境界: 国土数値情報(国交省)・GSI
Nankai 50000 series Rapi:t at Kansai Airport Station on the Nankai Airport Line.
Nankai 50000 series Rapi:t at Kansai Airport Station on the Nankai Airport Line. — 663highland · CC BY 2.5 · Wikimedia Commons

歴史

空港アクセス鉄道として計画され、1987年(昭和62年)12月2日、南海電気鉄道に対し泉佐野-りんくうタウン間の第一種鉄道事業、りんくうタウン-関西空港間の第二種鉄道事業が免許され、関西国際空港(当時)に対しりんくうタウン-関西空港間の第三種鉄道事業が免許された。この区分は現在も続いており、りんくうタウン-関西空港間(6.9キロメートル)では南海が第二種鉄道事業者、新関西国際空港株式会社が第三種鉄道事業者である一方、泉佐野-りんくうタウン間(1.9キロメートル)では南海が第一種鉄道事業者として線路を保有し運行している。

1988年(昭和63年)4月に用地買収が始まった。約3万平方メートルに及ぶ用地取得は、泉佐野駅での南海本線連続立体交差化工事が同時に行われたことや地価の高騰、工期の問題などで難航を極め、事業費は当初想定の184億円から最終的には2倍以上の375億円にまで膨らんだ。

1994年(平成6年)6月15日、泉佐野駅-関西空港駅間が開業した。空港開港に先立ち、従業員輸送のため先行開業したものである。同年9月4日に関西国際空港が開港し、同日、南海は50000系を用いた空港特急「ラピート」の運転を開始した。本路線を特徴づける構造物が関西国際空港連絡橋で、りんくうタウン-関西空港間は両駅構内を除いてJR西日本関西空港線と線路を共用し、両社の線路が合流して全長3,750メートルの道路下に鉄道が通る2層構造の連絡橋で大阪湾を渡る。

Nankai 50000 series Rapi:t β heading toward Kansai Airport on the Airport Line.
Nankai 50000 series Rapi:t β heading toward Kansai Airport on the Airport Line.切干大根 · CC BY-SA 4.0 · Wikimedia Commons

本路線の特徴として、海上を通る区間が長いことが挙げられる。日本語版の出典によれば全線の約42.6%が海上を通っており、海上区間が全体の4分の1(25%)以上を占める数少ない鉄道路線の一つで、線路を共用するJR関西空港線、中部国際空港へ向かう名鉄空港線、瀬戸大橋を渡るJR本四備讃線とともにこの少数の路線群を構成している。

開業後にはいくつかの出来事があった。1995年(平成7年)1月17日の阪神・淡路大震災では、りんくうタウン-関西空港間で列車が立ち往生して動けなくなり、14時20分に運転を再開した。2003年には、それまでりんくうタウン駅を通過していた特急「ラピート」が、近接するアウトレットモール(りんくうプレミアム・アウトレット)への利用を見込んで同駅に停車するようになった。2005年(平成17年)11月27日には泉佐野駅周辺の高架化工事が完成し、線内から踏切がすべて除却され、普通列車が終日運転となった。2013年(平成25年)5月31日、保安装置が開業時から使用されていたATS-NからATS-PNに変更された。2018年(平成30年)9月4日、台風21号の影響で関西国際空港連絡橋付近に停泊していたタンカーが強風で漂流して連絡橋に衝突し、橋が被害を受けて路線が不通となった。9月8日に泉佐野-りんくうタウン間で運転を再開し、9月18日にりんくうタウン-関西空港間が再開して全線が復旧した。

全線が複線で、直流1,500ボルトで電化されている。最高速度は、特急が関西国際空港連絡橋上で120キロメートル毎時、その他の区間で110キロメートル毎時、それ以外の列車は全区間110キロメートル毎時である。現在の運行は、難波駅発着で南海本線に直通する特急「ラピート」・空港急行を中心に、普通列車を加えたもので、南海の全列車が3駅すべてに停車する。

年表

  • 19872 December: railway business licences granted — Nankai as Category-1 operator (Izumisano–Rinkū Town) and Category-2 operator (Rinkū Town–Kansai Airport); Kansai International Airport company as Category-3 operator (Rinkū Town–Kansai Airport).
  • 1988April: land acquisition begins; ~30,000 m² proves hard to acquire and project cost rises from an initial est. of ~¥18.4 billion to a final >¥37.5 billion (over double).
  • 199415 June: Izumisano–Kansai Airport section opens, ahead of the airport, to carry staff. 4 September: Kansai International Airport opens and the rapi:t limited express begins operating.
  • 199517 January: during the Great Hanshin-Awaji Earthquake a train is stranded between Rinkū Town and Kansai Airport; service resumes at 14:20.
  • 2003The rapi:t limited express, which had passed through Rinkū Town, begins stopping there to serve the adjacent outlet mall.
  • 200527 November: grade-separation works around Izumisano Station are completed, removing all level crossings from the line; local trains operate all day.
  • 201331 May: the automatic train stop system is changed from ATS-N (in use since opening) to ATS-PN.
  • 20184 September: during Typhoon No. 21 a drifting tanker strikes the Kansai International Airport Bridge, cutting the line. 8 September: Izumisano–Rinkū Town reopens. 18 September: Rinkū Town–Kansai Airport reopens, restoring the full line.

出典