歴史
発足当初の時点では、黒字路線は鉄道路線と自動車路線を全て含めても自動車路線の松山高知急行線だけという状況であった。1987年(昭和62年)10月2日に予讃本線坂出駅 - 多度津駅間が電化され、1988年(昭和63年)4月1日には中村線が廃止されて土佐くろしお鉄道に転換(相互直通運転を開始)、同年4月10日には本四備讃線(瀬戸大橋線)が開業して快速「マリンライナー」の運転が始まり、宇高連絡船(高速艇を除く)は前日の4月9日限りで廃止された。同年6月1日には線路名称の「本線」の呼称を廃止している。高速艇も1991年(平成3年)3月16日に廃止され、JR四国は宇高航路から撤退した。瀬戸大橋の開通効果などで売上を伸ばしたが、明石海峡大橋開通後は四国各地と京阪神方面を結ぶ高速バス路線が数多く開設されて競合が激化した。1996年(平成8年)1月にはJR三島会社の運賃改定により、全国同一運賃体系が崩れた。
四国内の高速道路の急速な整備に対抗して積極的なスピードアップ策を打ち出し、1989年(平成元年)3月11日には世界初の振子式気動車である2000系気動車を特急「南風」「しまんと」に投入、1992年(平成4年)8月15日には8000系電車が運転を開始し、1993年(平成5年)3月18日には高松駅 - 伊予市駅間の電化が完成して特急の最高速度は130km/hとなった。1991年(平成3年)11月21日には四国全線の自動信号化・CTC化が完成している。1998年(平成10年)7月10日には寝台特急「サンライズ瀬戸」が運転を開始し、1999年(平成11年)3月13日には急行「よしの川」の廃止によりJR旅客6社で初めて急行列車を全廃した。2006年(平成18年)3月1日には臨時駅を除く全駅を対象に駅番号表示を開始(JR旅客6社で初)し、2019年(令和元年)8月31日には113系電車の全廃により、JRグループで初めて営業用電車全てのVVVFインバータ制御化を達成した。
鉄道事業は会社設立時から赤字が続いており、経営安定基金(JR四国分は2,082億円)の利子により営業赤字を補い、100%株主でもある鉄道・運輸機構からの支援や固定資産税の減免などを受けている。2011年(平成23年)6月には改正旧国鉄債務処理法に基づき、1,400億円の無利子貸付(鉄道・運輸機構の債券を購入し10年間年率2.5%固定の利子を得る仕組み)と、老朽化した設備更新のための400億円の助成金・無利子貸付による支援が行われた。2018年度の利用者数は1988年度に比べて3割減少し、2021年(令和3年)3月期決算では新型コロナウイルス感染症の流行の影響で経常赤字108億円と過去最悪を記録、2023年(令和5年)5月20日には平均12.82%の運賃改定(値上げ)を実施した。
一方で、2014年(平成26年)7月26日に予讃線で四国初の本格観光列車「伊予灘ものがたり」の運転を開始したのを皮切りに、2017年(平成29年)4月には土讃線で「四国まんなか千年ものがたり」を運転開始するなど観光列車を展開している。独自のIC乗車カードは発行せず、JR西日本の「ICOCA」を2012年(平成24年)3月に高松駅・坂出駅で導入、2014年(平成26年)3月1日には予讃線高松駅 - 多度津駅間と本四備讃線児島駅 - 宇多津駅間でサービスを開始し、2020年(令和2年)3月には利用可能駅が20駅となった。2022年(令和4年)11月にはチケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」のサービスを開始し、同年3月には独占禁止法特例法に基づく徳島バスとの「徳島県南部における共同経営計画」が国土交通大臣から認可され、全国初の鉄道とバス事業者間の共同経営となった。2020年(令和2年)11月1日には牟岐線阿波海南駅 - 海部駅間が阿佐海岸鉄道阿佐東線に編入されている。なお、北海道新幹線が部分開業して以降、JR旅客6社で唯一自社で新幹線路線を運営しておらず、発足以来、自社帰責事由に基づく死亡事故が生じていない点はJRグループ7社で唯一である。
年表
- 19874月1日:国鉄が分割民営化され、国鉄四国総局の旅客鉄道事業などを引き継いで四国旅客鉄道(JR四国)が発足した。
- 198710月2日:予讃本線坂出駅 - 多度津駅間が電化された。
- 19884月10日:本四備讃線(瀬戸大橋線)が開業し、快速「マリンライナー」の運転を開始。宇高連絡船(高速艇を除く)は前日9日限りで廃止された。
- 19893月11日:特急「南風」「しまんと」で、世界初の振子式気動車である2000系気動車の運転を開始した。
- 19928月15日:特急「いしづち」「しおかぜ」で8000系電車の運転を開始した。
- 19933月18日:予讃線今治駅 - 新居浜駅間の電化により高松駅 - 伊予市駅間の電化が完成。松山駅折り返しの特急「いしづち」「しおかぜ」の大半が電車化され、最高速度130km/hとなった。
- 19987月10日:寝台特急「サンライズ瀬戸」が運転を開始した。
- 19993月13日:急行「よしの川」の廃止により、JR旅客6社で初めて急行列車を全廃した。
- 20044月1日:バス部門をジェイアール四国バスに分社化した。
- 20063月1日:臨時駅を除く全駅を対象に駅番号表示を開始(JR旅客6社で初。相互直通運転を行う土佐くろしお鉄道、阿佐海岸鉄道と同時実施)。
- 20143月1日:予讃線高松駅 - 多度津駅間と本四備讃線(瀬戸大橋線)児島駅 - 宇多津駅間でICOCAのサービスを開始(四国地区用オリジナルデザインの「SHIKOKU ICOCA」を発売)。
- 20147月26日:予讃線で四国初の本格観光列車「伊予灘ものがたり」の運転を開始した。
- 202011月1日:牟岐線阿波海南駅 - 海部駅間が阿佐海岸鉄道阿佐東線に編入された。
- 20223月:独占禁止法特例法に基づく徳島バスとの「徳島県南部における共同経営計画」が国土交通大臣から認可され、全国初の鉄道とバス事業者間の共同経営となった。11月24日にはチケットアプリ「しこくスマートえきちゃん」(スマえき)のサービスを開始した。
出典
事実確認日:2026年6月12日